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深夜酒類提供飲食店営業と風営法|許可?届出?違反時の罰則は?

深夜酒類提供飲食店営業に関する情報をお探しの方、必見です!

深夜酒類提供飲食店営業とは?

 「深酒(フカザケ)」…これは「深夜における酒類提供飲食店営業」を略した言い方で、実務でよく使う言葉です。ところでこの「深夜における酒類提供飲食店営業」ですが、どういった業態が該当するのでしょうか。

 

 一言で言うと、<酒メインの深夜飲食店で、風営法でいうところの「接待」をしないもの>ということになります。

 

 米や麺といった主食系がメインではないため、一般の飲食店営業とは異なります。一方、風営法でいうところの「接待」とよばれる行為をしないため、風俗営業とも異なります。

 

 そしてこういった業態を「深夜」において営む、という場合が、いわゆる「フカザケ」なのです。

 一般的にはスナック、バー、ガールズバー、ゲイバー、ダーツバー…などといった業態がこれにあたるとされています。

 

 「フカザケ」にあたる場合は、営業所の所在地を管轄する警察署(を通して公安委員会)に<営業開始の届出>をしなければなりません。

 

 許可ではなく届出ですので、簡単な手続きのようにも思えますが、風営法で規制の対象となっている業態だけに、なかなか簡単にはいきません。

 営業所のかなり詳細な図面が求められますし、様々な添付書類も要求されます。

 

 ですので、慣れない方が自力でやろうとすると、オープン前の忙しい中、何度も警察署に足を運ぶ羽目になります。

 

 ちなみに、当事務所のお客様の中で多いパターンが、このフカザケの手続きを甘く見て、自分で準備を始めてみたものの、警察で想像以上の細かい注文がついて、書類の「再提出」や「再々提出」、「再々々提出」を食らってしまった、というものです。

 そして「どうしよう…」と悩んでいるうちに、日にちだけがどんどん過ぎていき、ギリギリになって当事務所に駆け込んでくる、というケースがとても多いです。

 

 例えば営業所の面積について、営業所全体は「壁芯」で、客室や調理場は「内のり」で計測する…というルールがあるのですが、これについてはご存知でしょうか?

 また、そうして計測した数値については、小数点第4位で計算し、小数点第3位で四捨五入し、小数点第2位で表示するのですが、こうしたことも知っているでしょうか?

 さらに東京都の場合、図面の客室部分は赤線で、調理場は緑線で囲むローカルルールがあるのですが、これについても知っていましたか?

 知らなかった…という場合は、残念ですが何度も警察署に足を運ぶパターンとなり、大変な労力となってしまいます…。

 

 これを読んでいるあなたには、こうなってほしくありません。オープンの準備をスムーズに進めるためにも、最初から当事務所のような専門家の活用をご検討下さい。そのほうが結局は「早くて楽チン!」です。今の段階では、まだわからないかもしれませんが、後になってこの意味が分かります。

深夜における酒類提供飲食店営業営業開始届出書(別記様式第47号)

 「フカザケ」のお店を開く場合は、上記の「深夜における酒類提供飲食店営業営業開始届出書」(別記様式第47号)を所轄の警察署に提出しなければなりません。

 ただし…この1枚を出せばそれで終わり、とはいかないので注意が必要です。

  • 営業所平面図
  • 営業所求積図
  • 各室求積図
  • 照明音響設備図

 …キリがないのでこれ以上は挙げませんが、この他にも様々な書類が必要になります。

 また、深夜における酒類提供飲食店営業は、風営法で規制の対象となっている業態だけに、書類も厳しくチェックされます。ちょっとした手違いで何度も警察署に出直すことになりますので、お気を付け下さい。

  • 「深夜における酒類提供飲食店営業営業開始届出書」には、営業所と客室の床面積を記入する欄がありますが、営業所と客室とでは、算出の基準が違います(壁芯と内のりの違い)。
  • 書類間の整合性に気をつけて下さい。飲食店営業の許可書が「バー深酒」なのに、上記の届出書には「BAR深酒」などど記入していませんか?「同じだからいいじゃん…」とはいきませんので注意して下さい。

深夜酒類提供飲食店営業と風営法違反の罰則

よくある違反:無許可風俗営業

 「フカザケ」は風俗営業ではないので、「接待」とよばれる行為は一切できません。フカザケで風営法違反となる最も多いパターンが、「フカザケなのに接待行為をしてしまった」というものです。

 

 自分の業態は「深夜における酒類提供飲食店営業」なのか、それとも「風俗営業」なのか…

 悩んでいる方もいらっしゃるかと思いますが、判断の基準は、業態のくくりではなく、あくまでもその店がどういう形で営業しているか、という<実態>です。

 実態として接待行為を行っているというのであれば、それは「風俗営業」ですし、深夜に酒を出して遊興をさせている、というのであれば、それは「特定遊興飲食店営業」です。

 店名がたとえスナックやバーであっても、また、極端な例として「中華レストラン富岡飯店」や「喫茶店トミー」であったとしても、営業の実態いかんで「風俗営業」や「特定遊興飲食店営業」に該当する可能性があります。

 

 よくあるのが、「深夜における酒類提供飲食店営業」として届出をしているのに、ママさんが接待(例えばデュエットなど)をしている、というケースです。

 この場合、このママさんは風俗営業の<無許可営業>ということになります。この状態を放置していると、ある日突然警察から「風営法違反!」と指摘されてしまいます。

 

 無許可営業は風営法の中でも最も重い罰則が適用されますので、決して甘くみないで下さい(2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金又はこれの併科)。

 しかもこの罰則を受けると、むこう5年間は新規に風俗営業の許可申請をすることができなくなります。当然のことですが「知らなかった…」という言い訳は、警察の方々には一切通用しませんので、十分にご注意下さい。

 

 【参考記事】これはNG!風営法違反|5分でわかる風営法の罰則と、対処の方法

 

 大雑把なたとえですが、風俗営業が自動車の運転免許だとすると、深酒は原付免許のようなものです。

 同じ免許でも、原付免許では出来ることが限られています。当然ですが、自動車の運転はできません。原付免許所持者が自動車を運転したくなったら…当然その免許を取らなければなりませんよね?

 

 これと同じで、深酒の届出をしたからといって、何でもできる(=接待もできる)、というわけではないのです。深酒の届出をしたけれど、やっぱり風営法上の「接待」もしたい…となった場合は、それに応じた手続き(風俗営業許可申請)をしなければなりません。

 原付免許で自動車を運転したらNGなのと同じで、深酒の届出で接待をしたらNGなのです。

よくある違反:無許可特定遊興飲食店営業

 最近多いのが、無許可の特定遊興飲食店営業です。

 無許可といっても、完全に何の手続きもせず…ということはあまりなく、飲食店営業許可は取っている、あるいは深酒の届出はしているけれど…というパターンが多いです。

 そしてその中には、特定遊興飲食店営業の許可を取りたいけれど取れない…というケースも意外と多くあります。

 というのも、特定遊興飲食店営業の許可を取るためには、客室面積が最低33㎡ないといけないのですが、小箱の深夜酒類提供飲食店営業だと、この基準に足りない場合が多いのです。

 また、これに加えて立地の条件(=お店の周辺に保全対象施設がないこと)も加わってきますので、ハードルはより一層高いものとなってきます。

 

 DJバーなどで、深夜帯も「遊興」をしている、という場合は気を付けて下さい。無許可の特定遊興飲食店営業に対する逮捕事案も出ています↓

 

 【参考記事】特定遊興飲食店営業を無許可でやると…|風営法違反で逮捕??

 

よくある違反:従業者名簿の不備

 「フカザケ」は風営法で規制の対象となっているビジネスですので、届出をした後も、様々な決まり事を守らなければなりません。手続きが終わったから「はい、終わり」ではなく、実はそこから風営法との長い付き合いが始まるのです。

 その決まり事の中で重要なものの一つに「従業者名簿」の整備があります。

 この従業者名簿は、警察がお店に来た時に必ずチェックするものです。ですので、キッチリと整えておかなければなりません。

 従業者名簿については、下記の記事が参考になります↓

 

 【参考記事】5分でざっくり理解!風営法と従業者名簿(従業員名簿)

 以上、ざっくりとですが深夜酒類提供飲食店営業の概要についてご説明しました。

 「何だか大変そうだな…」と思われた方は、風営法が専門の当事務所までご相談ください。あなたの状況をしっかりとヒアリングした上で、「ではどうすべきか」という指針を明確にお示しいたします。

深夜酒類提供飲食店営業:ここがポイント!

 深夜酒類提供飲食店営業は、風営法で規制の対象となっている業態ですので、その手続きは思っている以上に大変です。

 「簡単だろう…」とナメてかからず、しっかりとした準備をして下さい!

深夜酒類提供飲食店営業:ここがポイント!

  • 深夜酒類提供飲食店営業は、実務上「フカザケ」と言われています。担当官が「フカザケ…」と言ったら、深夜酒類提供飲食店営業のことを指していると思ってください。
  • 深夜酒類提供飲食店営業は、0時以降、「酒をメイン」に提供する飲食店が該当します。
  • 該当する場合は、営業所の所在地を管轄する警察署まで行って「深夜における酒類提供飲食店営業営業開始届出書(別記様式第47号)」を提出します。図面をはじめ、様々な添付書類が必要です。
  • 深夜酒類提供飲食店営業は「飲食店」ですので、もちろん保健所で飲食店営業許可申請の手続きもしなければなりません。
  • 深夜酒類提供飲食店営業は「風俗営業」ではありませんので、従業者がお酌やデュエットといった「接待」行為をすることはできません。また、「特定遊興飲食店営業」でもありませんので、深夜帯に「遊興」をさせることもできません。

富岡行政法務事務所は「深夜酒類提供飲食店営業」に関するコンテンツが充実!

 富岡行政法務事務所は<風営法専門>の事務所です。この分野に関しては、他の追随を許さない圧倒的な知識&情報量を有しており、また、実務経験も非常に豊富です。

 当事務所ホームページでは、こうした豊富な知識や経験に裏打ちされた信頼性の高いコンテンツを数多く公開しており、「深夜における酒類提供飲食店営業」の開業を検討されている方にとって、役立つ情報が満載となっています。

 必要な情報を求めてネット上をあちこち探し回らなくても、当サイトの情報だけで基礎的な知識は十分身につけることが可能となっています。

 上で述べた「何度も警察署に足を運ぶパターン」や、「風営法違反で逮捕!」のようにならないよう、まずは下記の各コンテンツをじっくりとご覧になることを、おススメいたします。

スナック、バー、ガールズバーを開業する方が気を付けること

居酒屋やバーを開業する方(スナックやガールズバーの方も参考になります)

「深夜における酒類提供飲食店営業」を規制する風営法について、概要を知りたい方

「深夜における酒類提供飲食店営業」の法的な位置付けや「接待」の概念を知りたい方

「深夜における酒類提供飲食店営業」の経営者が知っておくべき風営法違反の罰則について

「深夜における酒類提供飲食店営業」を規制する風営法の条文を見てみたい方

「深夜における酒類提供飲食店営業」の窓口はどこ?と思われた方

※「深夜における酒類提供飲食店営業」は、風営法上の「風俗営業」ではありません。ただし、窓口は同じですので、上記リンクは「深夜における酒類提供飲食店営業の届出窓口一覧」と読み替えて下さい。

警察から指導を受けてしまった方

変更事項が発生した場合の考え方について知りたい方

風営法の規制って…そもそもどうなの?と疑問を持たれた方

フカザケは「届出」、キャバクラは「許可」…何が違うの?と思われた方

「深夜における酒類提供飲食店営業」の営業時間について知りたい方

風営法と未成年者の関係について、ざっくりと知っておきたい方

フカザケと風俗営業を分ける「接待」概念について、もうちょっとだけ知っておきたい方

フカザケの営業所に備えつける「従業者名簿」について、ざっくりと知っておきたい方

カラオケを設置する際に気を付けるべき「3つのこと」について知りたい方

フカザケと関係の深い飲食店営業の許可申請について、ざっくりと知っておきたい方

 上記の他にも、風営法関連のコンテンツが充実しています。じっくりとご覧になって下さい。当事務所のコンテンツは、いずれも「深夜における酒類提供飲食店営業」を営む方にとって必要なことばかりです。

 ちなみに当事務所は「深夜における酒類提供飲食店営業」の実績多数!

 実録!お客様の声にもあるように、多くの方が当事務所に手続きを依頼し「ラク」をしています。自分も丸投げしたい…そう思われた方は、お気軽にお問い合わせ下さい。きっとあなたのお役に立てることと思います。


 ※「風営法」と「風適法」は、表現の仕方が微妙に異なり、この点については、こだわると奥が深いです。しかしここでは「ざっくりと理解する」ことが目的ですので、詳細な説明は省略とし、一般的によく使われている「風営法」という表現を使用しています。

 また、その他の箇所についても、同様の趣旨から、ざっくりとした表現や内容となっております。予めご了承下さい。

当事務所は「風営法」に関するコンテンツが充実!以下のページもご覧ください!!

富岡行政法務事務所は「風営法」に関する動画コンテンツも充実!

東京都内の風俗営業許可・風営法の手続きが専門の富岡行政法務事務所・風営法の手続き相談センターは、風俗営業許可や風営法に関するコンテンツが充実。下の4本のオリジナル動画もどうぞご覧下さい。

■そもそも…「風俗営業」って、一体何なの??

■風俗営業の許可って、取るのが難しいらしいけど…何で?

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■【番外編】「桜田門・警視庁」を飲む:入手困難な激レア焼酎です!

風営法と関係の深い「飲食店営業」の許可に関する事は、こちらが役に立ちます!

執筆者情報:この記事って誰が書いてるの?

 「執筆者不明」の記事が多いインターネットの世界ですが、品質を重視する富岡行政法務事務所では、この点を明確にしています。この記事は、下記の富岡勉(富岡行政法務事務所)が作成しております。

 これは私見ですが、情報の扱いが曖昧な事務所が非常に多いです。

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【この記事の執筆者】富岡行政法務事務所・代表行政書士:富岡勉

【執筆者】富岡 勉(とみおか つとむ)

1974年東京生まれ。

■慶應義塾大学を卒業した後、大学院で行政法(行政裁量)を研究。2001年行政書士試験合格。 

■現在、東京都行政書士会所属行政書士、富岡行政法務事務所所長。専門は風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律と、同法をめぐる裁量問題。理論と実務の両方に詳しい。

■行政書士・富岡勉からのメッセージ

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