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風営法を読んでみよう!|風俗営業許可に必要な条文…解説付です!

風営法??そういえば…実際に見たことってないな…

 風俗営業の許可を取ろうと思い、いざ準備を始めてみたものの、必要書類などの準備に追われ、そもそも風営法の「条文」というものを、あらためて見たことがない、という方も多いと思います。

 そこでここでは風営法の実際の条文を読んで、その雰囲気をつかんでみましょう。

 

 当事務所に依頼される場合は、読み込むというより、眺める程度でいいと思います。なぜなら、「難しい用語をやさしい言葉に置き換えて」、「口頭で」、しかも「あなたの店舗に合わせた形で」詳しくご説明をするからです。ですので、ここでは雰囲気をつかむだけでいいです。

 もし、ご自身で申請をやってみようという方は…今後の運営にも必須のものとなりますので、しっかりと読み込んだほうがいいと思います。

 

 なお、実務を行う際は、風営法の本体だけでは足りません。風営法は<原理原則>を定めたものにしか過ぎませんので、本当に必要となる細かい部分を知りたければ、この風営法をもとに作られた以下のものについても、きちんと読み込む必要があります。

  • 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行令
  • 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に基づく許可申請書の添付書類等に関する内閣府令
  • 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則
  • 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準
  • 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例
  • 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の施行に関する規則
  • 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の施行に関する規則第2条第2項の規定による東京都公安委員会が告示する区域
  • 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の施行に関する規則第5条の規定による東京都公安委員会が告示する地域
  • 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の施行に関する規則第7条第2項の規定による東京都公安委員会が告示する地域
  • 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の施行に関する規則第7条第3項の規定による東京都公安委員会が告示する地域
  • 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の施行に関する規則第8条の規定による東京都公安委員会が告示する地域

 

…これ以外にもまだありますが、省略します

 更に上記以外にも行政手続法、食品衛生法、建築基準法、消防法、都市計画法、学校教育法、図書館法、児童福祉法、医療法…などなど、キリがないのでこれ以上は挙げませんが、実務上知っておくべき法律や条例はたくさんあります。

 

 ここではまず最初の取っかかりとして、最も基本となる風営法の本体について、雰囲気だけでも感じていただき、今後、自分で勉強できそうかどうかの参考にしていただければ、と思います。

 なお、雰囲気を動画でつかみたいという方は、「トップページ」や、「やさしく読んでざっくり理解!風俗営業許可「超」入門!」の中に「風営法ってホントは簡単なんでしょ?(←疑いの目)-そこで実際に「体験」してみましょう!!」という動画がございますので、参考になさって下さい。

風営法を読んでみよう

【目次】

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律

第1章:総則

第2章:風俗営業の許可等

第3章:風俗営業者の遵守事項等

第4章:性風俗関連特殊営業等の規制

第5章:監督

第6章:雑則

第7章:罰則

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律

(昭和23年7月10日法律第122号)

最終改正:平成27年6月24日法律第45号

第1章:総則

【富岡行政法務事務所のコメント】

 風営法の第1章は、「総則」という章で、風営法の目的や、風営法の中で使われる用語の意味などが定められています。

 かつては「風俗営業取締法」という名称だったこの法律ですが、多くの改正を経て、現在のものへと変化してきました。

 話が長くなるので割愛しますが、現在の風営法の目的が「風俗営業の健全化」にもあるという点はとても大切です。詳細は、風営法ってどんな法律?をご覧ください。

 

 この章では風営法の目的のほかに、風営法で使われる用語の意味なども定められています。

  • 「風俗営業」
  • 「性風俗関連特殊営業」
  • 「特定遊興飲食店営業」
  • 「接客業務受託営業」

とは一体どういう営業なのか、条文をしっかりと読み込んで下さい。

 この分類がイマイチよくわからない…という場合は、「私って風営法に関係ある?|許可・届出が必要な業種、全てわかります」をご参照下さい。頭の中をスッキリと整理することができます。

 

 また、

  • 「接待」
  • 「遊興」
  • 「射幸心」
  • 「性的好奇心」
  • 「遊技」(遊「戯」ではなく遊「技」!)
  • 「専ら」

…とは何なのか、などにも注意して読んでみましょう。

 

 余裕のある方は、

  • 「少年」と「年少者」
  • 「風俗営業者」と「風俗営業を営む者」
  • 性風俗関連特殊営業における「異性」と「人」

…など、似て非なる言葉が多く出てきますので、そういった点にもこだわって読み込んでみるといいかもしれません。

 また、「風俗営業」という用語のほかに、なぜ別途「接待飲食等営業」という用語を置いたのか、そういった背景も考えながら読んでいくと、なかなか味わい深いものがあります。

(目的)

第1条  この法律は、善良の風俗と清浄な風俗環境を保持し、及び少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため、風俗営業及び性風俗関連特殊営業等について、営業時間、営業区域等を制限し、及び年少者をこれらの営業所に立ち入らせること等を規制するとともに、風俗営業の健全化に資するため、その業務の適正化を促進する等の措置を講ずることを目的とする。

 

(用語の意義)

第2条  この法律において「風俗営業」とは、次の各号のいずれかに該当する営業をいう。

一  キヤバレー、待合、料理店、カフエーその他設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業

二  喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、国家公安委員会規則で定めるところにより計つた営業所内の照度を10ルクス以下として営むもの(前号に該当する営業として営むものを除く。)

三  喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、他から見通すことが困難であり、かつ、その広さが5五平方メートル以下である客席を設けて営むもの

四  まあじやん屋、ぱちんこ屋その他設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業

五  スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるもの(国家公安委員会規則で定めるものに限る。)を備える店舗その他これに類する区画された施設(旅館業その他の営業の用に供し、又はこれに随伴する施設で政令で定めるものを除く。)において当該遊技設備により客に遊技をさせる営業(前号に該当する営業を除く。)

2  この法律において「風俗営業者」とは、次条第1項の許可又は第7条第1項、第7条の2第1項若しくは第7条の3第1項の承認を受けて風俗営業を営む者をいう。

3  この法律において「接待」とは、歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすことをいう。

4  この法律において「接待飲食等営業」とは、第1項第1号から第3号までのいずれかに該当する営業をいう。

5  この法律において「性風俗関連特殊営業」とは、店舗型性風俗特殊営業、無店舗型性風俗特殊営業、映像送信型性風俗特殊営業、店舗型電話異性紹介営業及び無店舗型電話異性紹介営業をいう。

6  この法律において「店舗型性風俗特殊営業」とは、次の各号のいずれかに該当する営業をいう。

一  浴場業(公衆浴場法 (昭和23年法律第139号)第1条第1項 に規定する公衆浴場を業として経営することをいう。)の施設として個室を設け、当該個室において異性の客に接触する役務を提供する営業

二  個室を設け、当該個室において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業(前号に該当する営業を除く。)

三  専ら、性的好奇心をそそるため衣服を脱いだ人の姿態を見せる興行その他の善良の風俗又は少年の健全な育成に与える影響が著しい興行の用に供する興行場(興行場法 (昭和23年法律第137号)第1条第1項に規定するものをいう。)として政令で定めるものを経営する営業

四  専ら異性を同伴する客の宿泊(休憩を含む。以下この条において同じ。)の用に供する政令で定める施設(政令で定める構造又は設備を有する個室を設けるものに限る。)を設け、当該施設を当該宿泊に利用させる営業

五  店舗を設けて、専ら、性的好奇心をそそる写真、ビデオテープその他の物品で政令で定めるものを販売し、又は貸し付ける営業

六  前各号に掲げるもののほか、店舗を設けて営む性風俗に関する営業で、善良の風俗、清浄な風俗環境又は少年の健全な育成に与える影響が著しい営業として政令で定めるもの

7  この法律において「無店舗型性風俗特殊営業」とは、次の各号のいずれかに該当する営業をいう。

一  人の住居又は人の宿泊の用に供する施設において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業で、当該役務を行う者を、その客の依頼を受けて派遣することにより営むもの

二  電話その他の国家公安委員会規則で定める方法による客の依頼を受けて、専ら、前項第5号の政令で定める物品を販売し、又は貸し付ける営業で、当該物品を配達し、又は配達させることにより営むもの

8  この法律において「映像送信型性風俗特殊営業」とは、専ら、性的好奇心をそそるため性的な行為を表す場面又は衣服を脱いだ人の姿態の映像を見せる営業で、電気通信設備を用いてその客に当該映像を伝達すること(放送又は有線放送に該当するものを除く。)により営むものをいう。

9  この法律において「店舗型電話異性紹介営業」とは、店舗を設けて、専ら、面識のない異性との一時の性的好奇心を満たすための交際(会話を含む。次項において同じ。)を希望する者に対し、会話(伝言のやり取りを含むものとし、音声によるものに限る。以下同じ。)の機会を提供することにより異性を紹介する営業で、その一方の者からの電話による会話の申込みを電気通信設備を用いて当該店舗内に立ち入らせた他の一方の者に取り次ぐことによつて営むもの(その一方の者が当該営業に従事する者である場合におけるものを含む。)をいう。

10  この法律において「無店舗型電話異性紹介営業」とは、専ら、面識のない異性との一時の性的好奇心を満たすための交際を希望する者に対し、会話の機会を提供することにより異性を紹介する営業で、その一方の者からの電話による会話の申込みを電気通信設備を用いて他の一方の者に取り次ぐことによつて営むもの(その一方の者が当該営業に従事する者である場合におけるものを含むものとし、前項に該当するものを除く。)をいう。

11  この法律において「特定遊興飲食店営業」とは、ナイトクラブその他設備を設けて客に遊興をさせ、かつ、客に飲食をさせる営業(客に酒類を提供して営むものに限る。)で、午前6時後翌日の午前零時前の時間においてのみ営むもの以外のもの(風俗営業に該当するものを除く。)をいう。

12  この法律において「特定遊興飲食店営業者」とは、第31条の22の許可又は第31条の23において準用する第7条第1項、第7条の2第1項若しくは第7条の3第1項の承認を受けて特定遊興飲食店営業を営む者をいう。

13  この法律において「接客業務受託営業」とは、専ら、次に掲げる営業を営む者から委託を受けて当該営業の営業所において客に接する業務の一部を行うこと(当該業務の一部に従事する者が委託を受けた者及び当該営業を営む者の指揮命令を受ける場合を含む。)を内容とする営業をいう。

一  接待飲食等営業

二  店舗型性風俗特殊営業

三  特定遊興飲食店営業

四  飲食店営業(設備を設けて客に飲食をさせる営業で食品衛生法 (昭和22年法律第233号)第52条第1項 の許可を受けて営むものをいい、前3号に掲げる営業に該当するものを除く。以下同じ。)のうち、バー、酒場その他客に酒類を提供して営む営業(営業の常態として、通常主食と認められる食事を提供して営むものを除く。以下「酒類提供飲食店営業」という。)で、午前6時から午後10時までの時間においてのみ営むもの以外のもの

第2章:風俗営業の許可等

【富岡行政法務事務所のコメント】

 風営法の第2章は、「風俗営業の許可等」という章で、営業所の所在地を管轄する公安委員会が許可をする、というところから始まっています。

 

 また、どういった人・どういった場所・どういった箱(営業所)が許可を取る事ができないのか、についての詳しい規定がおかれているのも、この第2章です。ですので、これから許可を取ろうとしている方にとっては、必読の箇所となっています。

 

 また、許可を取った後に発生する様々な場面、例えば、

  • 風俗営業許可の相続
  • 法人の合併や分割に伴う風俗営業許可の承継
  • 風俗営業許可の取消し
  • 営業所の構造や設備の変更

…についての決まりごとや、許可に関してやるべきこと、やってはいけないこと、などについても、この第2章で定められています。

 

 さらに、特例風俗営業者といって、長い間、違反無しで営業してきた場合は、公安委員会が「認定証」を出しますよ、という事もここで定められています(この認定を受けると、営業者にとってメリットがあるとされていますが、実務上はデメリットもありますので、よく考えてからにしたほうがいいです)。

(営業の許可)

第3条  風俗営業を営もうとする者は、風俗営業の種別(前条第1項各号に規定する風俗営業の種別をいう。以下同じ。)に応じて、営業所ごとに、当該営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)の許可を受けなければならない。

2  公安委員会は、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要があると認めるときは、その必要の限度において、前項の許可に条件を付し、及びこれを変更することができる。

 

(許可の基準)

第4条  公安委員会は、前条第1項の許可を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当するときは、許可をしてはならない。

一  成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの

二  1年以上の懲役若しくは禁錮の刑に処せられ、又は次に掲げる罪を犯して1年未満の懲役若しくは罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して5年を経過しない者

イ 第49条又は第50条第1項の罪

ロ 刑法 (明治40年法律第45号)第174条 、第175条、第182条、第18条、第186条、第224条、第225条(営利又はわいせつの目的に係る部分に限る。以下この号において同じ。)、第226条、第226条の2(第3項については、営利又はわいせつの目的に係る部分に限る。以下この号において同じ。)、第226条の3、第227条第1項(同法第224条 、第225条、第226条、第226条の2又は第226条の3の罪を犯した者を幇助する目的に係る部分に限る。以下この号において同じ。)若しくは第3項(営利又はわいせつの目的に係る部分に限る。以下この号において同じ。)又は第228条(同法第224条 、第225条、第226条、第226条の2、第226条の3又は第227条第1項若しくは第3項に係る部分に限る。)の罪

ハ 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律 (平成11年法律第136号)第3条第1項 (第5号又は第6号に係る部分に限る。)又は第6条 (第1項第2号に係る部分に限る。)の罪

ニ 売春防止法 (昭和31年法律第118号)第2章 の罪

ホ 児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律 (平成11年法律第52号)第4条 から第8条 までの罪

ヘ 労働基準法 (昭和22年法律第49号)第117条 、第118条第1項(同法第6条 又は第56条 に係る部分に限る。)又は第119条第1号(同法第61条 又は第62条 に係る部分に限る。)(これらの規定を船員職業安定法 (昭和23年法律第130号)又は労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律 (昭和60年法律第88号)の規定により適用する場合を含む。)の罪

ト 船員法 (昭和22年法律第100号)第129条 (同法第85条第1項 又は第2項 に係る部分に限る。)又は第130条 (同法第86条第1項 に係る部分に限る。)(これらの規定を船員職業安定法 の規定により適用する場合を含む。)の罪

チ 職業安定法 (昭和22年法律第141号)第63条 の罪

リ 児童福祉法 (昭和22年法律第164号)第60条第1項 又は第2項 (同法第34条第1項第4号の3 、第5号、第7号又は第9号に係る部分に限る。)の罪

ヌ 船員職業安定法第111条 の罪

ル 出入国管理及び難民認定法 (昭和26年政令第319号)第73条の2第1項 の罪

ヲ 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律第58条 の罪

三  集団的に、又は常習的に暴力的不法行為その他の罪に当たる違法な行為で国家公安委員会規則で定めるものを行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者

四  アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚醒剤の中毒者

五  第26条第1項の規定により風俗営業の許可を取り消され、当該取消しの日から起算して5年を経過しない者(当該許可を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しに係る聴聞の期日及び場所が公示された日前60日以内に当該法人の役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。以下この項において同じ。)であつた者で当該取消しの日から起算して5年を経過しないものを含む。)

六  第26条第1項の規定による風俗営業の許可の取消処分に係る聴聞の期日及び場所が公示された日から当該処分をする日又は当該処分をしないことを決定する日までの間に第10条第1項第1号の規定による許可証の返納をした者(風俗営業の廃止について相当な理由がある者を除く。)で当該返納の日から起算して5年を経過しないもの

七  前号に規定する期間内に合併により消滅した法人又は第10条第1項第1号の規定による許可証の返納をした法人(合併又は風俗営業の廃止について相当な理由がある者を除く。)の前号の公示の日前60日以内に役員であつた者で当該消滅又は返納の日から起算して5年を経過しないもの

七の二  第6号に規定する期間内に分割により同号の聴聞に係る風俗営業を承継させ、若しくは分割により当該風俗営業以外の風俗営業を承継した法人(分割について相当な理由がある者を除く。)又はこれらの法人の同号の公示の日前60日以内に役員であつた者で当該分割の日から起算して5年を経過しないもの

八  営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者。ただし、その者が風俗営業者の相続人であつて、その法定代理人が前各号及び次号のいずれにも該当しない場合を除くものとする。

九  法人でその役員のうちに第1号から第7号の2までのいずれかに該当する者があるもの

2  公安委員会は、前条第1項の許可の申請に係る営業所につき次の各号のいずれかに該当する事由があるときは、許可をしてはならない。

一  営業所の構造又は設備(第4項に規定する遊技機を除く。第9条、第10条の2第2項第3号、第12条及び第39条第2項第7号において同じ。)が風俗営業の種別に応じて国家公安委員会規則で定める技術上の基準に適合しないとき。

二  営業所が、良好な風俗環境を保全するため特にその設置を制限する必要があるものとして政令で定める基準に従い都道府県の条例で定める地域内にあるとき。

三  営業所に第24条第1項の管理者を選任すると認められないことについて相当な理由があるとき。

3  公安委員会は、前条第1項の許可又は第7条第1項、第7条の2第1項若しくは第7条の3第1項の承認を受けて営んでいた風俗営業の営業所が火災、震災その他その者の責めに帰することができない事由で政令で定めるものにより滅失したために当該風俗営業を廃止した者が、当該廃止した風俗営業と同一の風俗営業の種別の風俗営業で営業所が前項第2号の地域内にあるものにつき、前条第1項の許可を受けようとする場合において、当該許可の申請が次の各号のいずれにも該当するときは、前項第2号の規定にかかわらず、許可をすることができる。

一  当該風俗営業を廃止した日から起算して5年以内にされたものであること。

二  次のいずれかに該当すること。

イ 当該滅失した営業所の所在地が、当該滅失前から前項第2号の地域に含まれていたこと。

ロ 当該滅失した営業所の所在地が、当該滅失以降に前項第2号の地域に含まれることとなつたこと。

三  当該滅失した営業所とおおむね同一の場所にある営業所につきされたものであること。

四  当該滅失した営業所とおおむね等しい面積の営業所につきされたものであること。

4  第2条第1項第4号の営業(ぱちんこ屋その他政令で定めるものに限る。)については、公安委員会は、当該営業に係る営業所に設置される遊技機が著しく客の射幸心をそそるおそれがあるものとして国家公安委員会規則で定める基準に該当するものであるときは、当該営業を許可しないことができる。

 

(許可の手続及び許可証)

第5条  第3条第1項の許可を受けようとする者は、公安委員会に、次の事項を記載した許可申請書を提出しなければならない。この場合において、当該許可申請書には、営業の方法を記載した書類その他の内閣府令で定める書類を添付しなければならない。

一  氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名

二  営業所の名称及び所在地

三  風俗営業の種別

四  営業所の構造及び設備の概要

五  第24条第1項の管理者の氏名及び住所

六  法人にあつては、その役員の氏名及び住所

2  公安委員会は、第3条第1項の許可をしたときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、許可証を交付しなければならない。

3  公安委員会は、第3条第1項の許可をしないときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、申請者にその旨を通知しなければならない。

4  許可証の交付を受けた者は、当該許可証を亡失し、又は当該許可証が滅失したときは、速やかにその旨を公安委員会に届け出て、許可証の再交付を受けなければならない。

 

(許可証等の掲示義務)

第6条  風俗営業者は、許可証(第10条の2第1項の認定を受けた風俗営業者にあつては、同条第3項の認定証)を営業所の見やすい場所に掲示しなければならない。

 

(相続)

第7条  風俗営業者が死亡した場合において、相続人(相続人が2人以上ある場合においてその協議により当該風俗営業を承継すべき相続人を定めたときは、その者。以下同じ。)が被相続人の営んでいた風俗営業を引き続き営もうとするときは、その相続人は、国家公安委員会規則で定めるところにより、被相続人の死亡後60日以内に公安委員会に申請して、その承認を受けなければならない。

2  相続人が前項の承認の申請をした場合においては、被相続人の死亡の日からその承認を受ける日又は承認をしない旨の通知を受ける日までは、被相続人に対してした風俗営業の許可は、その相続人に対してしたものとみなす。

3  第4条第1項の規定は、第1項の承認の申請をした相続人について準用する。

4  第1項の承認を受けた相続人は、被相続人に係る風俗営業者の地位を承継する。

5  第1項の承認の申請をした相続人は、その承認を受けたときは、遅滞なく、被相続人が交付を受けた許可証を公安委員会に提出して、その書換えを受けなければならない。

6  前項に規定する者は、第1項の承認をしない旨の通知を受けたときは、遅滞なく、被相続人が交付を受けた許可証を公安委員会に返納しなければならない。

 

(法人の合併)

第7条の2  風俗営業者たる法人がその合併により消滅することとなる場合において、あらかじめ合併について国家公安委員会規則で定めるところにより公安委員会の承認を受けたときは、合併後存続し、又は合併により設立された法人は、風俗営業者の地位を承継する。

2  第4条第1項の規定は、前項の承認について準用する。この場合において、同条第1項中「前条第1項の許可を受けようとする者」とあるのは、「第7条の2第1項の承認を受けようとする法人」と読み替えるものとする。

3  前条第5項の規定は、第1項の承認を受けようとした法人について準用する。この場合において、同条第5項中「被相続人」とあるのは、「合併により消滅した法人」と読み替えるものとする。

 

(法人の分割)

第7条の3  風俗営業者たる法人が分割により風俗営業を承継させる場合において、あらかじめ当該分割について国家公安委員会規則で定めるところにより公安委員会の承認を受けたときは、分割により当該風俗営業を承継した法人は、当該風俗営業についての風俗営業者の地位を承継する。

2  第4条第1項の規定は、前項の承認について準用する。この場合において、同条第1項中「前条第1項の許可を受けようとする者」とあるのは、「第7条の3第1項の承認を受けようとする法人」と読み替えるものとする。

3  第7条第5項の規定は、第1項の承認を受けようとした法人について準用する。この場合において、同条第5項中「被相続人」とあるのは、「分割をした法人」と読み替えるものとする。

 

(許可の取消し)

第8条  公安委員会は、第3条第1項の許可を受けた者(第7条第1項、第7条の2第1項又は前条第1項の承認を受けた者を含む。第11条において同じ。)について、次の各号に掲げるいずれかの事実が判明したときは、その許可を取り消すことができる。

一  偽りその他不正の手段により当該許可又は承認を受けたこと。

二  第4条第1項各号に掲げる者のいずれかに該当していること。

三  正当な事由がないのに、当該許可を受けてから6月以内に営業を開始せず、又は引き続き6月以上営業を休止し、現に営業を営んでいないこと。

四  3月以上所在不明であること。

 

(構造及び設備の変更等)

第9条  風俗営業者は、増築、改築その他の行為による営業所の構造又は設備の変更(内閣府令で定める軽微な変更を除く。第5項において同じ。)をしようとするときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、あらかじめ公安委員会の承認を受けなければならない。

2  公安委員会は、前項の承認の申請に係る営業所の構造及び設備が第4条第2項第1号の技術上の基準及び第3条第2項の規定により公安委員会が付した条件に適合していると認めるときは、前項の承認をしなければならない。

3  風俗営業者は、次の各号のいずれかに該当するときは、公安委員会に、内閣府令で定める事項を記載した届出書を提出しなければならない。この場合において、当該届出書には、内閣府令で定める書類を添付しなければならない。

一  第5条第1項各号(第3号及び第4号を除く。)に掲げる事項(同項第2号に掲げる事項にあつては、営業所の名称に限る。)に変更があつたとき。

二  営業所の構造又は設備につき第1項の軽微な変更をしたとき。

4  前項第1号の規定により届出書を提出する場合において、当該届出書に係る事項が許可証の記載事項に該当するときは、その書換えを受けなければならない。

5  第1項の規定は、第10条の2第1項の認定を受けた風俗営業者が営業所の構造又は設備の変更をしようとする場合については、適用しない。この場合において、当該風俗営業者は、当該変更をしたときは、公安委員会に、内閣府令で定める事項を記載した届出書を内閣府令で定める添付書類とともに提出しなければならない。

 

(許可証の返納等)

第10条  許可証の交付を受けた者は、次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、遅滞なく、許可証(第3号の場合にあつては、発見し、又は回復した許可証)を公安委員会に返納しなければならない。

一  風俗営業を廃止したとき(当該風俗営業につき第7条の3第1項の承認を受けたときを除く。)。

二  許可が取り消されたとき。

三  許可証の再交付を受けた場合において、亡失した許可証を発見し、又は回復したとき。

2  前項第1号の規定による許可証の返納があつたときは、許可は、その効力を失う。

3  許可証の交付を受けた者が次の各号に掲げる場合のいずれかに該当することとなつたときは、当該各号に掲げる者は、遅滞なく、許可証を公安委員会に返納しなければならない。

一  死亡した場合(相続人が第7条第1項の承認の申請をしなかつた場合に限る。) 同居の親族又は法定代理人

二  法人が合併以外の事由により解散した場合清算人又は破産管財人

三  法人が合併により消滅した場合(その消滅までに、合併後存続し、又は合併により設立される法人につき第7条の2第1項の承認がされなかつた場合に限る。) 合併後存続し、又は合併により設立された法人の代表者

 

(特例風俗営業者の認定)

第10条の2  公安委員会は、次の各号のいずれにも該当する風俗営業者を、その申請により、第6条及び第9条第1項の規定の適用につき特例を設けるべき風俗営業者として認定することができる。

一  当該風俗営業の許可(第7条第1項、第7条の2第1項又は第7条の3第1項の承認を受けて営んでいる風俗営業にあつては、当該承認)を受けてから10年以上経過していること。

二  過去10年以内にこの法律に基づく処分(指示を含む。以下同じ。)を受けたことがなく、かつ、受けるべき事由が現にないこと。

三  前2号に掲げるもののほか、当該風俗営業に関し法令及びこの法律に基づく条例の遵守の状況が優良な者として国家公安委員会規則で定める基準に適合する者であること。

2  前項の認定を受けようとする者は、公安委員会に、次の事項を記載した認定申請書を提出しなければならない。この場合において、当該認定申請書には、内閣府令で定める書類を添付しなければならない。

一  氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名

二  営業所の名称及び所在地

三  営業所の構造及び設備の概要

3  公安委員会は、第1項の認定をしたときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、認定証を交付しなければならない。

4  公安委員会は、第1項の認定をしないときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、申請者にその旨を通知しなければならない。

5  認定証の交付を受けた者は、当該認定証を亡失し、又は当該認定証が滅失したときは、速やかにその旨を公安委員会に届け出て、認定証の再交付を受けなければならない。

6  公安委員会は、第1項の認定を受けた者につき次の各号のいずれかに該当する事由があつたときは、当該認定を取り消さなければならない。

一  偽りその他不正の手段により当該認定を受けたことが判明したこと。

二  当該風俗営業の許可が取り消されたこと。

三  この法律に基づく処分を受けたこと。

四  第1項第3号に該当しなくなつたこと。

7  認定証の交付を受けた者は、次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、遅滞なく、認定証(第3号の場合にあつては、発見し、又は回復した認定証)を公安委員会に返納しなければならない。

一  当該風俗営業を廃止したとき。

二  認定が取り消されたとき。

三  認定証の再交付を受けた場合において、亡失した認定証を発見し、又は回復したとき。

8  前項第1号の規定による認定証の返納があつたときは、認定は、その効力を失う。

9  認定証の交付を受けた者が次の各号に掲げる場合のいずれかに該当することとなつたときは、当該各号に掲げる者は、遅滞なく、認定証を公安委員会に返納しなければならない。

一  死亡した場合 同居の親族又は法定代理人

二  法人が合併以外の事由により解散した場合 清算人又は破産管財人

三  法人が合併により消滅した場合 合併後存続し、又は合併により設立された法人の代表者

 

(名義貸しの禁止)

第11条  第3条第1項の許可を受けた者は、自己の名義をもつて、他人に風俗営業を営ませてはならない。

第3章:風俗営業者の遵守事項等

【富岡行政法務事務所のコメント】

 風営法の第3章は、「風俗営業者の遵守事項等」という章で、営業をするにあたって守らなければならないこと、例えば、

  • 営業所の構造・設備
  • 営業時間
  • 照度
  • 騒音・振動
  • 広告
  • 料金表示
  • 年少者関係
  • 客引き
  • 管理者

…などについて、大枠が定められています。

 風営法では大枠だけを決め、実際の細かい内容については、施行令や施行規則、条例などで定める、という方式をとっているので、具体的な内容を知るためには、そちらも読み込むことが大切です。

 風営法はあくまでも「大枠」だけを定めているので、ある意味読みやすく、これが施行令や施行規則…と細かくなるほど段々と読みにくくなってきます。

 

 また、違反した場合の「指示」や「営業停止」についても、この章で定められています。

(構造及び設備の維持)

第12条  風俗営業者は、営業所の構造及び設備を、第4条第2項第1号の技術上の基準に適合するように維持しなければならない。

 

(営業時間の制限等)

第13条  風俗営業者は、深夜(午前零時から午前6時までの時間をいう。以下同じ。)においては、その営業を営んではならない。ただし、都道府県の条例に特別の定めがある場合は、次の各号に掲げる日の区分に応じそれぞれ当該各号に定める地域内に限り、午前零時以後において当該条例で定める時までその営業を営むことができる。

一  都道府県が習俗的行事その他の特別な事情のある日として当該条例で定める日 当該事情のある地域として当該条例で定める地域

二  前号に掲げる日以外の日 午前零時以後において風俗営業を営むことが許容される特別な事情のある地域として政令で定める基準に従い当該条例で定める地域

2  都道府県は、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要があるときは、前項の規定によるほか、政令で定める基準に従い条例で定めるところにより、地域を定めて、風俗営業の営業時間を制限することができる。

3  風俗営業者は、第1項ただし書の場合において、午前零時から同項ただし書に規定する条例で定める時までの時間においてその営業を営むときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、客が大声若しくは騒音を発し、又は酒に酔つて粗野若しくは乱暴な言動をすることその他営業所の周辺において他人に迷惑を及ぼすことがないようにするために必要な措置を講じなければならない。

4  風俗営業者は、第1項ただし書の場合において、午前零時から同項ただし書に規定する条例で定める時までの時間においてその営業を営むときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、営業所ごとに、苦情の処理に関する帳簿を備え付け、必要な事項を記載するとともに、苦情の適切な処理に努めなければならない。

 

(照度の規制)

第14条  風俗営業者は、国家公安委員会規則で定めるところにより計つた営業所内の照度を、風俗営業の種別に応じて国家公安委員会規則で定める数値以下としてその営業を営んではならない。

 

(騒音及び振動の規制)

第15条  風俗営業者は、営業所周辺において、政令で定めるところにより、都道府県の条例で定める数値以上の騒音又は振動(人声その他その営業活動に伴う騒音又は振動に限る。)が生じないように、その営業を営まなければならない。

 

(広告及び宣伝の規制)

第16条  風俗営業者は、その営業につき、営業所周辺における清浄な風俗環境を害するおそれのある方法で広告又は宣伝をしてはならない。

 

(料金の表示)

第17条  風俗営業者は、国家公安委員会規則で定めるところにより、その営業に係る料金で国家公安委員会規則で定める種類のものを、営業所において客に見やすいように表示しなければならない。

 

(年少者の立入禁止の表示)

第18条  風俗営業者は、国家公安委員会規則で定めるところにより、18歳未満の者がその営業所に立ち入つてはならない旨(第2条第1項第5号の営業に係る営業所にあつては、午後10時以後の時間において立ち入つてはならない旨(第22条第2項の規定に基づく都道府県の条例で、午前6時後午後10時前の時間における18歳未満の者の立入りの禁止又は制限を定めたときは、午後10時以後の時間において立ち入つてはならない旨及び当該禁止又は制限の内容))を営業所の入口に表示しなければならない。

 

(接客従業者に対する拘束的行為の規制)

第18条の2  接待飲食等営業を営む風俗営業者は、その営業に関し、次に掲げる行為をしてはならない。

一  営業所で客に接する業務に従事する者(以下「接客従業者」という。)に対し、接客従業者でなくなつた場合には直ちに残存する債務を完済することを条件として、その支払能力に照らし不相当に高額の債務(利息制限法 (昭和29年法律第100号)その他の法令の規定によりその全部又は一部が無効とされるものを含む。以下同じ。)を負担させること。

二  その支払能力に照らし不相当に高額の債務を負担させた接客従業者の旅券等(出入国管理及び難民認定法第2条第5号 の旅券、道路交通法 (昭和35年法律第105号)第92条第1項 の運転免許証その他求人者が求職者の本人確認のため通常提示を求める書類として政令で定めるものをいう。以下同じ。)を保管し、又は第三者に保管させること。

2  接待飲食等営業を営む風俗営業者は、接客業務受託営業を営む者が当該接客業務受託営業に関し第35条の3の規定に違反する行為又は売春防止法第9条 、第10条若しくは第12条の罪に当たる違法な行為をしている疑いがあると認められるときは、当該接客業務受託営業を営む者の使用人その他の従業者で当該違反行為の相手方となつているものが営業所で客に接する業務に従事することを防止するため必要な措置をとらなければならない。

 

(遊技料金等の規制)

第19条  第2条第1項第4号の営業を営む風俗営業者は、国家公安委員会規則で定める遊技料金、賞品の提供方法及び賞品の価格の最高限度(まあじやん屋を営む風俗営業者にあつては、遊技料金)に関する基準に従い、その営業を営まなければならない。

 

(遊技機の規制及び認定等)

第20条  第4条第4項に規定する営業を営む風俗営業者は、その営業所に、著しく客の射幸心をそそるおそれがあるものとして同項の国家公安委員会規則で定める基準に該当する遊技機を設置してその営業を営んではならない。

2  前項の風俗営業者は、国家公安委員会規則で定めるところにより、当該営業所における遊技機につき同項に規定する基準に該当しない旨の公安委員会の認定を受けることができる。

3  国家公安委員会は、政令で定める種類の遊技機の型式に関し、国家公安委員会規則で、前項の公安委員会の認定につき必要な技術上の規格を定めることができる。

4  前項の規格が定められた場合においては、遊技機の製造業者(外国において本邦に輸出する遊技機を製造する者を含む。)又は輸入業者は、その製造し、又は輸入する遊技機の型式が同項の規定による技術上の規格に適合しているか否かについて公安委員会の検定を受けることができる。

5  公安委員会は、国家公安委員会規則で定めるところにより、第2項の認定又は前項の検定に必要な試験の実施に関する事務(以下「試験事務」という。)の全部又は一部を、一般社団法人又は一般財団法人であつて、当該事務を適正かつ確実に実施することができると認められるものとして国家公安委員会があらかじめ指定する者(以下「指定試験機関」という。)に行わせることができる。

6  指定試験機関の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、試験事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。

7  試験事務に従事する指定試験機関の役員又は職員は、刑法 その他の罰則の適用に関しては、法令により公務に従事する職員とみなす。

8  都道府県は、第2項の認定、第4項の検定又は第5項の試験に係る手数料の徴収については、政令で定める者から、実費の範囲内において、遊技機の種類、構造等に応じ、当該認定、検定又は試験の事務の特性を勘案して政令で定める額を徴収することを標準として条例を定めなければならない。

9  前項の場合においては、都道府県は、条例で定めるところにより、第5項の指定試験機関が行う試験に係る手数料を当該指定試験機関へ納めさせ、その収入とすることができる。

10  第9条第1項、第2項及び第3項第2号の規定は、第1項の風俗営業者が設置する遊技機の増設、交替その他の変更について準用する。この場合において、同条第2項中「第4条第2項第1号の技術上の基準及び」とあるのは、「第4条第4項の基準に該当せず、かつ、」と読み替えるものとする。

11  第4項の型式の検定、第5項の指定試験機関その他第2項の規定による認定及び前項において準用する第9条第1項の承認に関し必要な事項は、国家公安委員会規則で定める。

 

(条例への委任)

第21条  第12条から第19条まで、前条第1項及び次条第2項に定めるもののほか、都道府県は、条例により、風俗営業者の行為について、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害し、又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要な制限を定めることができる。

 

(禁止行為等)

第22条  風俗営業を営む者は、次に掲げる行為をしてはならない。

一  当該営業に関し客引きをすること。

二  当該営業に関し客引きをするため、道路その他公共の場所で、人の身辺に立ちふさがり、又はつきまとうこと。

三  営業所で、18歳未満の者に客の接待をさせること。

四  営業所で午後10時から翌日の午前6時までの時間において18歳未満の者を客に接する業務に従事させること。

五  18歳未満の者を営業所に客として立ち入らせること(第2条第1項第5号の営業に係る営業所にあつては、午後10時から翌日の午前6時までの時間において客として立ち入らせること。)。

六  営業所で20歳未満の者に酒類又はたばこを提供すること。

2  都道府県は、少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要があるときは、条例により、第2条第1項第5号の営業を営む者が午前6時後午後10時前の時間において18歳未満の者を営業所に客として立ち入らせることを禁止し、又は当該営業を営む風俗営業者が当該時間において18歳未満の者を営業所に客として立ち入らせることについて、保護者の同伴を求めなければならないものとすることその他必要な制限を定めることができる。

 

(遊技場営業者の禁止行為)

第23条  第2条第1項第4号の営業(ぱちんこ屋その他政令で定めるものに限る。)を営む者は、前条第1項の規定によるほか、その営業に関し、次に掲げる行為をしてはならない。

一  現金又は有価証券を賞品として提供すること。

二  客に提供した賞品を買い取ること。

三  遊技の用に供する玉、メダルその他これらに類する物(次号において「遊技球等」という。)を客に営業所外に持ち出させること。

四  遊技球等を客のために保管したことを表示する書面を客に発行すること。

2  第2条第1項第4号のまあじやん屋又は同項第5号の営業を営む者は、前条第1項の規定によるほか、その営業に関し、遊技の結果に応じて賞品を提供してはならない。

3  第1項第3号及び第4号の規定は、第2条第1項第5号の営業を営む者について準用する。

 

(営業所の管理者)

第24条  風俗営業者は、営業所ごとに、当該営業所における業務の実施を統括管理する者のうちから、第3項に規定する業務を行う者として、管理者一人を選任しなければならない。ただし、管理者として選任した者が欠けるに至つたときは、その日から14日間は、管理者を選任しておかなくてもよい。

2  次の各号のいずれかに該当する者は、管理者となることができない。

一  未成年者

二  第4条第1項第1号から第7号の2までのいずれかに該当する者

3  管理者は、当該営業所における業務の実施に関し、風俗営業者又はその代理人、使用人その他の従業者(以下「代理人等」という。)に対し、これらの者が法令の規定を遵守してその業務を実施するため必要な助言又は指導を行い、その他当該営業所における業務の適正な実施を確保するため必要な業務で国家公安委員会規則で定めるものを行うものとする。

4  風俗営業者又はその代理人は、管理者が前項に規定する業務として行う助言を尊重しなければならず、風俗営業者の使用人その他の従業者は、管理者がその業務として行う指導に従わなければならない。

5  公安委員会は、管理者が第2項第2号に該当すると認めたとき、又はその者がその職務に関し法令若しくはこの法律に基づく条例の規定に違反した場合において、その情状により管理者として不適当であると認めたときは、風俗営業者に対し、当該管理者の解任を勧告することができる。

6  公安委員会は、第3項に規定する管理者の業務を適正に実施させるため必要があると認めるときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、管理者に対する講習を行うことができる。

7  風俗営業者は、公安委員会からその選任に係る管理者について前項の講習を行う旨の通知を受けたときは、当該管理者に講習を受けさせなければならない。

 

(指示)

第25条  公安委員会は、風俗営業者又はその代理人等が、当該営業に関し、法令又はこの法律に基づく条例の規定に違反した場合において、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害し、又は少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがあると認めるときは、当該風俗営業者に対し、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要な指示をすることができる。

 

(営業の停止等)

第26条  公安委員会は、風俗営業者若しくはその代理人等が当該営業に関し法令若しくはこの法律に基づく条例の規定に違反した場合において著しく善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害し若しくは少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがあると認めるとき、又は風俗営業者がこの法律に基づく処分若しくは第3条第2項の規定に基づき付された条件に違反したときは、当該風俗営業者に対し、当該風俗営業の許可を取り消し、又は6月を超えない範囲内で期間を定めて当該風俗営業の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。

2  公安委員会は、前項の規定により風俗営業(第2条第1項第4号及び第5号の営業を除く。以下この項において同じ。)の許可を取り消し、又は風俗営業の停止を命ずるときは、当該風俗営業を営む者に対し、当該施設を用いて営む飲食店営業について、6月(前項の規定により風俗営業の停止を命ずるときは、その停止の期間)を超えない範囲内で期間を定めて営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。

第4章:性風俗関連特殊営業等の規制

【富岡行政法務事務所のコメント】

 風営法の第4章は、「性風俗関連特殊営業等の規制」という章で、性風俗に関する営業を、大きく3つに、すなわち、

  • 店舗型
  • 無店舗型
  • 映像送信型

に分けて定めています。

 

 また、深夜における飲食店営業などのほか、法改正で新設された「特定遊興飲食店営業」についても、この章で規定を設けています。

 

 つまりここでは「風俗営業」以外の業態で、およそ風営法の範疇に入るものについて、まとめられているという訳です。この点について詳しく知りたい方は、私って風営法に関係ある?をご覧いただくと、頭の中がスッキリします。

第1節 性風俗関連特殊営業の規制

第1款 店舗型性風俗特殊営業の規制

 

(営業等の届出)

第27条  店舗型性風俗特殊営業を営もうとする者は、店舗型性風俗特殊営業の種別(第2条第6項各号に規定する店舗型性風俗特殊営業の種別をいう。以下同じ。)に応じて、営業所ごとに、当該営業所の所在地を管轄する公安委員会に、次の事項を記載した届出書を提出しなければならない。

一  氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名

二  営業所の名称及び所在地

三  店舗型性風俗特殊営業の種別

四  営業所の構造及び設備の概要

五  営業所における業務の実施を統括管理する者の氏名及び住所

2  前項の届出書を提出した者は、当該店舗型性風俗特殊営業を廃止したとき、又は同項各号(第3号を除く。)に掲げる事項(同項第2号に掲げる事項にあつては、営業所の名称に限る。)に変更があつたときは、公安委員会に、廃止又は変更に係る事項その他の内閣府令で定める事項を記載した届出書を提出しなければならない。

3  前2項の届出書には、営業の方法を記載した書類その他の内閣府令で定める書類を添付しなければならない。

4  公安委員会は、第1項又は第2項の届出書(同項の届出書にあつては、店舗型性風俗特殊営業を廃止した場合におけるものを除く。)の提出があつたときは、その旨を記載した書面を当該届出書を提出した者に交付しなければならない。ただし、当該届出書に係る営業所が第28条第1項の規定又は同条第2項の規定に基づく条例の規定により店舗型性風俗特殊営業を営んではならないこととされる区域又は地域にあるときは、この限りでない。

5  店舗型性風俗特殊営業を営む者は、前項の規定により交付された書面を営業所に備え付けるとともに、関係者から請求があつたときは、これを提示しなければならない。

 

(広告宣伝の禁止)

第27条の2  前条第1項の届出書を提出した者(同条第4項ただし書の規定により同項の書面の交付がされなかつた者を除く。)は、当該店舗型性風俗特殊営業以外の店舗型性風俗特殊営業を営む目的をもつて、広告又は宣伝をしてはならない。

2  前項に規定する者以外の者は、店舗型性風俗特殊営業を営む目的をもつて、広告又は宣伝をしてはならない。

 

(店舗型性風俗特殊営業の禁止区域等)

第28条  店舗型性風俗特殊営業は、一団地の官公庁施設(官公庁施設の建設等に関する法律 (昭和26年法律第181号)第2条第4項 に規定するものをいう。)、学校(学校教育法 (昭和22年法律第26号)第1条 に規定するものをいう。)、図書館(図書館法 (昭和25年法律第118号)第2条第1項 に規定するものをいう。)若しくは児童福祉施設(児童福祉法第7条第1項 に規定するものをいう。)又はその他の施設でその周辺における善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為若しくは少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止する必要のあるものとして都道府県の条例で定めるものの敷地(これらの用に供するものと決定した土地を含む。)の周囲200メートルの区域内においては、これを営んではならない。

2  前項に定めるもののほか、都道府県は、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要があるときは、条例により、地域を定めて、店舗型性風俗特殊営業を営むことを禁止することができる。

3  第1項の規定又は前項の規定に基づく条例の規定は、これらの規定の施行又は適用の際現に第27条第1項の届出書を提出して店舗型性風俗特殊営業を営んでいる者の当該店舗型性風俗特殊営業については、適用しない。

4  都道府県は、善良の風俗を害する行為を防止するため必要があるときは、政令で定める基準に従い条例で定めるところにより、店舗型性風俗特殊営業(第2条第6項第4号の営業その他国家公安委員会規則で定める店舗型性風俗特殊営業を除く。)の深夜における営業時間を制限することができる。

5  店舗型性風俗特殊営業を営む者は、前条に規定するもののほか、その営業につき、次に掲げる方法で広告又は宣伝をしてはならない。

一  次に掲げる区域又は地域(第3号において「広告制限区域等」という。)において、広告物(常時又は一定の期間継続して公衆に表示されるものであつて、看板、立看板、はり紙及びはり札並びに広告塔、広告板、建物その他の工作物等に掲出され、又は表示されたもの並びにこれらに類するものをいう。以下同じ。)を表示すること。

イ 第1項に規定する敷地(同項に規定する施設の用に供するものと決定した土地を除く。)の周囲200メートルの区域

ロ 第2項の規定に基づく条例で定める地域のうち当該店舗型性風俗特殊営業の広告又は宣伝を制限すべき地域として条例で定める地域

二  人の住居にビラ等(ビラ、パンフレット又はこれらに類する広告若しくは宣伝の用に供される文書図画をいう。以下同じ。)を配り、又は差し入れること。

三  前号に掲げるもののほか、広告制限区域等においてビラ等を頒布し、又は広告制限区域等以外の地域において18歳未満の者に対してビラ等を頒布すること。

6  前項の規定は、第3項の規定により第1項の規定又は第2項の規定に基づく条例の規定を適用しないこととされる店舗型性風俗特殊営業を営む者が当該店舗型性風俗特殊営業の営業所の外周又は内部に広告物を表示する場合及び当該営業所の内部においてビラ等を頒布する場合については、適用しない。

7  第5項第1号の規定は、同号の規定の適用に関する第1項の規定又は同号ロの規定に基づく条例の規定の施行又は適用の際店舗型性風俗特殊営業を営む者が現に表示している広告物(当該施行又は適用の際現に第27条第1項の届出書を提出して店舗型性風俗特殊営業を営んでいる者が表示するものに限る。)については、当該施行又は適用の日から1月を経過する日までの間は、適用しない。

8  前条及び第5項に規定するもののほか、店舗型性風俗特殊営業を営む者は、その営業につき、清浄な風俗環境を害するおそれのある方法で広告又は宣伝をしてはならない。

9  店舗型性風俗特殊営業を営む者は、その営業につき広告又は宣伝をするときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、18歳未満の者がその営業所に立ち入つてはならない旨を明らかにしなければならない。

10  店舗型性風俗特殊営業を営む者は、国家公安委員会規則で定めるところにより、18歳未満の者がその営業所に立ち入つてはならない旨を営業所の入り口に表示しなければならない。

11  第18条の2の規定は、店舗型性風俗特殊営業を営む者について準用する。

12  店舗型性風俗特殊営業を営む者は、次に掲げる行為をしてはならない。

一  当該営業に関し客引きをすること。

二  当該営業に関し客引きをするため、道路その他公共の場所で、人の身辺に立ちふさがり、又はつきまとうこと。

三  営業所で18歳未満の者を客に接する業務に従事させること。

四  18歳未満の者を営業所に客として立ち入らせること。

五  営業所で20歳未満の者に酒類又はたばこを提供すること。

 

(指示)

第29条  公安委員会は、店舗型性風俗特殊営業を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、この法律又はこの法律に基づく命令若しくは条例の規定(前条第1項の規定又は同条第2項の規定に基づく条例の規定を除く。)に違反したときは、当該店舗型性風俗特殊営業を営む者に対し、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要な指示をすることができる。

(営業の停止等)

第30条  公安委員会は、店舗型性風俗特殊営業を営む者若しくはその代理人等が当該営業に関しこの法律に規定する罪(第49条第5号及び第6号の罪を除く。)若しくは第4条第1項第2号ロからヘまで、チ、リ、ル若しくはヲに掲げる罪に当たる違法な行為その他善良の風俗を害し若しくは少年の健全な育成に障害を及ぼす重大な不正行為で政令で定めるものをしたとき、又は店舗型性風俗特殊営業を営む者がこの法律に基づく処分に違反したときは、当該店舗型性風俗特殊営業を営む者に対し、当該施設を用いて営む店舗型性風俗特殊営業について、8月を超えない範囲内で期間を定めて当該店舗型性風俗特殊営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。

2  公安委員会は、前項の場合において、当該店舗型性風俗特殊営業を営む者が第28条第1項の規定又は同条第2項の規定に基づく条例の規定により店舗型性風俗特殊営業を営んではならないこととされる区域又は地域において店舗型性風俗特殊営業を営む者であるときは、その者に対し、前項の規定による停止の命令に代えて、当該施設を用いて営む店舗型性風俗特殊営業の廃止を命ずることができる。

3  公安委員会は、前2項の規定により店舗型性風俗特殊営業(第2条第6項第1号、第3号又は第4号の営業に限る。以下この項において同じ。)の停止又は廃止を命ずるときは、当該店舗型性風俗特殊営業を営む者に対し、当該施設を用いて営む浴場業営業(公衆浴場法第2条第1項 の許可を受けて営む営業をいう。以下同じ。)、興行場営業(興行場法第2条第1項 の許可を受けて営む営業をいう。以下同じ。)又は旅館業(旅館業法 (昭和23年法律第138号)第3条第1項 の許可を受けて営む営業をいう。以下同じ。)について、8月(第1項の規定により店舗型性風俗特殊営業の停止を命ずるときは、その停止の期間)を超えない範囲内で期間を定めて営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。

 

(標章のはり付け)

第31条  公安委員会は、前条第1項の規定により店舗型性風俗特殊営業の停止を命じたときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、当該命令に係る施設の出入口の見やすい場所に、内閣府令で定める様式の標章をはり付けるものとする。

2  前条第1項の規定による命令を受けた者は、次の各号に掲げる事由のいずれかがあるときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、前項の規定により標章をはり付けられた施設について、標章を取り除くべきことを申請することができる。この場合において、公安委員会は、標章を取り除かなければならない。

一  当該施設を当該店舗型性風俗特殊営業(前条第3項の規定による停止の命令に係る営業を含む。)の用以外の用に供しようとするとき。

二  当該施設を取り壊そうとするとき。

三  当該施設を増築し、又は改築しようとする場合であつて、やむを得ないと認められる理由があるとき。

3  第1項の規定により標章をはり付けられた施設について、当該命令に係る店舗型性風俗特殊営業を営む者から当該施設を買い受けた者その他当該施設の使用について権原を有する第三者は、国家公安委員会規則で定めるところにより、標章を取り除くべきことを申請することができる。この場合において、公安委員会は、標章を取り除かなければならない。

4  何人も、第1項の規定によりはり付けられた標章を破壊し、又は汚損してはならず、また、当該施設に係る前条第1項の命令の期間を経過した後でなければ、これを取り除いてはならない。

 

第2款 無店舗型性風俗特殊営業の規制

 

(営業等の届出)

第31条の2  無店舗型性風俗特殊営業を営もうとする者は、無店舗型性風俗特殊営業の種別(第2条第7項各号に規定する無店舗型性風俗特殊営業の種別をいう。以下同じ。)に応じて、営業の本拠となる事務所(事務所のない者にあつては、住所。以下単に「事務所」という。)の所在地を管轄する公安委員会に、次の事項を記載した届出書を提出しなければならない。

一  氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名

二  当該営業につき広告又は宣伝をする場合に当該営業を示すものとして使用する呼称(当該呼称が2以上ある場合にあつては、それら全部の呼称)

三  事務所の所在地

四  無店舗型性風俗特殊営業の種別

五  客の依頼を受ける方法

六  客の依頼を受けるための電話番号その他の連絡先

七  第2条第7項第1号の営業につき、受付所(同号に規定する役務の提供以外の客に接する業務を行うための施設をいう。以下同じ。)又は待機所(客の依頼を受けて派遣される同号に規定する役務を行う者を待機させるための施設をいう。第37条第2項第3号において同じ。)を設ける場合にあつては、その旨及びこれらの所在地

2  前項の届出書を提出した者は、当該無店舗型性風俗特殊営業を廃止したとき、又は同項各号(第4号を除く。)に掲げる事項に変更があつたときは、公安委員会(公安委員会の管轄区域を異にして事務所を変更したときは、変更した後の事務所の所在地を管轄する公安委員会)に、廃止又は変更に係る事項その他の内閣府令で定める事項を記載した届出書を提出しなければならない。

3  前2項の届出書には、営業の方法を記載した書類その他の内閣府令で定める書類を添付しなければならない。

4  公安委員会は、第1項又は第2項の届出書(同項の届出書にあつては、無店舗型性風俗特殊営業を廃止した場合におけるものを除く。)の提出があつたときは、その旨を記載した書面を当該届出書を提出した者に交付しなければならない。ただし、当該届出書に受付所を設ける旨が記載されている場合において、当該届出書に係る受付所が、第31条の第2項の規定により適用する第28条第1項の規定又は同条第2項の規定に基づく条例の規定により、受付所を設けて営む第2条第7項第1号の営業(受付所における業務に係る部分に限る。以下この款において「受付所営業」という。)を営んではならないこととされる区域又は地域にあるときは、この限りでない。

5  無店舗型性風俗特殊営業を営む者は、前項の規定により交付された書面を事務所に備え付けるとともに、関係者から請求があつたときは、これを提示しなければならない。

 

(広告宣伝の禁止)

第31条の2の2  前条第1項の届出書を提出した者(同条第4項ただし書の規定により同項の書面の交付がされなかつた者を除く。)は、当該無店舗型性風俗特殊営業以外の無店舗型性風俗特殊営業を営む目的をもつて、広告又は宣伝をしてはならない。

2  前項に規定する者以外の者は、無店舗型性風俗特殊営業を営む目的をもつて、広告又は宣伝をしてはならない。

 

(接客従業者に対する拘束的行為の規制等)

第31条の3  第18条の2第1項並びに第28条第5項及び第7項から第9項までの規定は、無店舗型性風俗特殊営業を営む者について準用する。この場合において、第18条の2第1項第号中「営業所で客に」とあるのは「客に」と、第28条第5項中「前条」とあるのは「第31条の2の2」と、同項第1号ロ中「地域のうち」とあるのは「地域(第2条第7項第1号の営業にあつては同条第6項第2号の営業について、同条第7項第2号の営業にあつては同条第6項第5号の営業について、それぞれ当該条例で定める地域をいう。)のうち」と、同条第7項中「第5項第1号」とあるのは「第31条の3第1項において準用する第5項第1号」と、「第27条第1項」とあるのは「第31条の2第1項」と、同条第8項中「前条及び第5項」とあるのは「第31条の2の2及び第31条の3第1項において準用する第5項」と、同条第9項中「その営業所に立ち入つて」とあるのは「客となつて」と読み替えるものとする。

2  受付所営業は、第2条第6項第2号の営業とみなして、第28条第1項から第4項まで、第6項、第10項及び第12項(第3号を除く。)の規定を適用する。この場合において、同条第3項中「第27条第1項の届出書」とあるのは「第31条の2第1項又は第2項の届出書で受付所を設ける旨が記載されたもの」と、同条第6項中「前項」とあるのは「第31条の3第1項において準用する前項」と、同項、同条第10項並びに第12項第4号及び第5号中「営業所」とあるのは「受付所」とする。

3  無店舗型性風俗特殊営業を営む者は、その営業に関し、次に掲げる行為をしてはならない。

一  18歳未満の者を客に接する業務に従事させること。

二  18歳未満の者を客とすること。

 

(指示等)

第31条の4  無店舗型性風俗特殊営業を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、この法律又はこの法律に基づく命令若しくは条例の規定に違反したときは、当該違反行為が行われた時における事務所の所在地を管轄する公安委員会は、当該無店舗型性風俗特殊営業を営む者に対し、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要な指示をすることができる。

2  無店舗型性風俗特殊営業を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、前条第1項において準用する第28条第5項第1号の規定に違反した場合において、当該違反行為が行われた時における事務所を知ることができず、かつ、当該違反行為がはり紙、はり札(ベニヤ板、プラスチック板その他これらに類する物に紙をはり、容易に取り外すことができる状態で工作物等に取り付けられているものに限る。以下この項及び第31条の19第2項において同じ。)又は立看板(木枠に紙張り若しくは布張りをし、又はベニヤ板、プラスチック板その他これらに類する物に紙をはり、容易に取り外すことができる状態で立てられ、又は工作物等に立て掛けられているものに限る。以下この項及び第31条の19第2項において同じ。)を前条第1項において準用する同号イに掲げる区域において表示することであるときは、当該違反行為が行われた場所を管轄する公安委員会は、当該違反行為に係るはり紙、はり札又は立看板を警察職員に除却させることができる。

 

(営業の停止等)

第31条の5  無店舗型性風俗特殊営業を営む者若しくはその代理人等が当該営業に関しこの法律に規定する罪若しくは第4条第1項第2号ロからヘまで、チ、リ、ル若しくはヲに掲げる罪に当たる違法な行為その他善良の風俗を害し若しくは少年の健全な育成に障害を及ぼす重大な不正行為で政令で定めるものをしたとき、又は無店舗型性風俗特殊営業を営む者がこの法律に基づく処分に違反したときは、当該行為又は当該違反行為が行われた時における事務所の所在地を管轄する公安委員会は、当該無店舗型性風俗特殊営業を営む者に対し、8月を超えない範囲内で期間を定めて、当該営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。

2  公安委員会は、前項の場合において、当該無店舗型性風俗特殊営業を営む者が第31条の3第2項の規定により適用する第28条第1項の規定又は同条第2項の規定に基づく条例の規定により受付所営業を営んではならないこととされる区域又は地域において受付所営業を営む者であるときは、その者に対し、前項の規定による当該受付所営業の停止の命令に代えて、当該受付所営業の廃止を命ずることができる。

3  第31条の規定は、第一項の規定により受付所営業の停止を命じた場合について準用する。

 

(処分移送通知書の送付等)

第31条の6  公安委員会は、無店舗型性風俗特殊営業を営む者に対し、第31条の4第1項の規定による指示又は前条第1項若しくは第2項の規定による命令をしようとする場合において、当該処分に係る無店舗型性風俗特殊営業を営む者が事務所を他の公安委員会の管轄区域内に変更していたときは、当該処分に係る事案に関する弁明の機会の付与又は聴聞を終了している場合を除き、速やかに現に事務所の所在地を管轄する公安委員会に国家公安委員会規則で定める処分移送通知書を送付しなければならない。

2  前項の規定により処分移送通知書が送付されたときは、当該処分移送通知書の送付を受けた公安委員会は、次の各号に掲げる場合の区分に従い、それぞれ当該各号に定める処分をすることができるものとし、当該処分移送通知書を送付した公安委員会は、第31条の4第1項並びに前条第1項及び第2項の規定にかかわらず、当該事案について、これらの規定による処分をすることができないものとする。

一  当該無店舗型性風俗特殊営業を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、この法律又はこの法律に基づく命令若しくは条例の規定に違反した場合 善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要な指示をすること。

二  当該無店舗型性風俗特殊営業を営む者若しくはその代理人等が当該営業に関しこの法律に規定する罪若しくは第4条第1項第2号ロからヘまで、チ、リ、ル若しくはヲに掲げる罪に当たる違法な行為若しくは前条第1項の政令で定める重大な不正行為をした場合又は当該無店舗型性風俗特殊営業を営む者がこの法律に基づく処分に違反した場合 8月を超えない範囲内で期間を定めて、当該営業の全部又は一部の停止を命ずること。

三  前号に掲げる場合において、当該無店舗型性風俗特殊営業を営む者が第31条の3第2項の規定により適用する第28条第1項の規定又は同条第2項の規定に基づく条例の規定により受付所営業を営んではならないこととされる区域又は地域において受付所営業を営む者であるとき 当該受付所営業に係る同号に定める命令に代えて、当該受付所営業の廃止を命ずること。

3  第1項の規定は公安委員会が前項の規定により処分をしようとする場合について、第31条の規定は公安委員会が同項第2号の規定により受付所営業の停止を命じた場合について、それぞれ準用する。

 

第3款 映像送信型性風俗特殊営業の規制等

 

(営業等の届出)

第31条の7  映像送信型性風俗特殊営業を営もうとする者は、事務所の所在地を管轄する公安委員会に、次の事項を記載した届出書を提出しなければならない。

一  氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名

二  当該営業につき広告又は宣伝をする場合に当該営業を示すものとして使用する呼称

三  事務所の所在地

四  第2条第8項に規定する映像の伝達の用に供する電気通信設備(自動公衆送信装置(著作権法 (昭和45年法律第48号)第2条第1項第9号の5 イに規定する自動公衆送信装置をいう。以下同じ。)を用いる場合にあつては自動公衆送信装置のうち当該映像の伝達の用に供する部分をいい、電気通信回線の部分を除く。次条において「映像伝達用設備」という。)を識別するための電話番号その他これに類する記号であつて、当該映像を伝達する際に用いるもの

五  前号に規定する場合における自動公衆送信装置が他の者の設置するものである場合にあつては、当該自動公衆送信装置の設置者の氏名又は名称及び住所

2  第31条の2第2項から第5項まで(第4項ただし書を除く。)の規定は、前項の規定による届出書の提出について準用する。この場合において、同条第2項中「同項各号(第4号を除く。)」とあるのは「第31条の7第1項各号」と、同条第3項中「前2項」とあるのは「第31条の7第1項又は同条第2項において準用する前項」と、同条第4項中「第1項又は第2項」とあるのは「第31条の7第1項又は同条第2項において準用する第2項」と読み替えるものとする。

 

(街頭における広告及び宣伝の規制等)

第31条の8  第28条第5項及び第7項から第9項までの規定は、映像送信型性風俗特殊営業を営む者について準用する。この場合において、同条第5項中「前条に規定するもののほか、その」とあるのは「その」と、同項第1号ロ中「第2項」とあるのは「第2条第6項第5号の営業について第2項」と、同条第7項中「第5項第1号」とあるのは「第31条の8第1項において準用する第5項第1号」と、「第27条第1項」とあるのは「第31条の7第1項」と、同条第8項中「前条及び第5項」とあるのは「第31条の8第1項において準用する第5項」と、同条第9項中「その営業所に立ち入つて」とあるのは「客となつて」と読み替えるものとする。

2  映像送信型性風俗特殊営業を営む者は、18歳未満の者を客としてはならない。

3  映像送信型性風俗特殊営業(電気通信設備を用いた客の依頼を受けて、客の本人確認をしないで第2条第8項に規定する映像を伝達するものに限る。)を営む者は、18歳未満の者が通常利用できない方法による客の依頼のみを受けることとしている場合を除き、電気通信事業者に対し、当該映像の料金の徴収を委託してはならない。

4  映像送信型性風俗特殊営業(前項に規定するものを除く。)を営む者は、客が18歳以上である旨の証明又は18歳未満の者が通常利用できない方法により料金を支払う旨の同意を客から受けた後でなければ、その客に第2条第8項に規定する映像を伝達してはならない。

5  その自動公衆送信装置の全部又は一部を映像伝達用設備として映像送信型性風俗特殊営業を営む者に提供している当該自動公衆送信装置の設置者(次条において「自動公衆送信装置設置者」という。)は、その自動公衆送信装置の記録媒体に映像送信型性風俗特殊営業を営む者がわいせつな映像又は児童ポルノ映像(児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律第2条第3項各号に規定する児童の姿態に該当するものの映像をいう。次条第2項において同じ。)を記録したことを知つたときは、当該映像の送信を防止するため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

 

(指示等)

第31条の9  映像送信型性風俗特殊営業を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、この法律又はこの法律に基づく命令若しくは条例の規定に違反したときは、当該違反行為が行われた時における事務所の所在地を管轄する公安委員会は、当該映像送信型性風俗特殊営業を営む者に対し、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要な指示をすることができる。

2  映像送信型性風俗特殊営業を営む者が客にわいせつな映像又は児童ポルノ映像を見せた場合において、当該映像送信型性風俗特殊営業を営む者に係る自動公衆送信装置設置者が前条第5項の規定を遵守していないと認めるときは、当該自動公衆送信装置設置者の事務所の所在地を管轄する公安委員会は、当該自動公衆送信装置設置者に対し、同項の規定が遵守されることを確保するため必要な措置をとるべきことを勧告することができる。

3  公安委員会は、電気通信事業者たる自動公衆送信装置設置者に対して前項の規定による勧告をしようとするときは、あらかじめ総務大臣と協議しなければならない。

 

(年少者の利用防止のための命令)

第31条の10  映像送信型性風俗特殊営業を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、第31条の8第3項又は第4項の規定に違反したときは、当該違反行為が行われた時における事務所の所在地を管轄する公安委員会は、当該映像送信型性風俗特殊営業を営む者に対し、当該営業を営む方法について、18歳未満の者を客としないため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

 

(処分移送通知書の送付等)

第31条の11  公安委員会は、映像送信型性風俗特殊営業を営む者に対し、第31条の9第1項の規定による指示又は前条の規定による命令をしようとする場合において、当該処分に係る映像送信型性風俗特殊営業を営む者が事務所を他の公安委員会の管轄区域内に変更していたときは、当該処分に係る事案に関する弁明の機会の付与を終了している場合を除き、速やかに現に事務所の所在地を管轄する公安委員会に国家公安委員会規則で定める処分移送通知書を送付しなければならない。

2  前項の規定により処分移送通知書が送付されたときは、当該処分移送通知書の送付を受けた公安委員会は、次の各号に掲げる場合の区分に従い、それぞれ当該各号に定める処分をすることができるものとし、当該処分移送通知書を送付した公安委員会は、第31条の9第1項及び前条の規定にかかわらず、当該事案について、これらの規定による処分をすることができないものとする。

一  当該映像送信型性風俗特殊営業を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、この法律又はこの法律に基づく命令若しくは条例の規定に違反した場合 善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要な指示をすること。

二  当該映像送信型性風俗特殊営業を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、第31条の8第3項又は第4項の規定に違反した場合 当該営業を営む方法について、18歳未満の者を客としないため必要な措置をとるべきことを命ずること。

3  第1項の規定は、公安委員会が前項の規定により処分をしようとする場合について準用する。

 

第4款 店舗型電話異性紹介営業の規制

 

(営業等の届出)

第31条の12  店舗型電話異性紹介営業を営もうとする者は、営業所ごとに、当該営業所の所在地を管轄する公安委員会に、次の事項を記載した届出書を提出しなければならない。

一  氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名

二  営業所の名称及び所在地

三  第2条第9項に規定する電気通信設備を識別するための電話番号

四  営業所の構造及び設備(第2条第9項に規定する電気通信設備を含む。)の概要

五  営業所における業務の実施を統括管理する者の氏名及び住所

2  第27条第2項から第5項までの規定は、前項の規定による届出書の提出について準用する。この場合において、同条第2項中「同項各号(第3号を除く。)」とあるのは「第31条の12第1項各号」と、同条第3項中「前2項」とあるのは「第31条の12第1項又は同条第2項において準用する前項」と、同条第4項中「第1項又は第2項」とあるのは「第31条の12第1項又は同条第2項において準用する第2項」と、同項ただし書中「第28条第1項」とあるのは「第31条の13第1項において準用する第28条第1項」と読み替えるものとする。

 

(店舗型電話異性紹介営業の禁止区域等)

第31条の13  第28条第1項から第10項までの規定は、店舗型電話異性紹介営業について準用する。この場合において、同条第3項及び第7項中「第27条第1項」とあるのは「第31条の12第1項」と、同条第5項中「前条に規定するもののほか、その」とあるのは「その」と、同条第8項中「前条及び第5項」とあるのは「第31条の13第1項において準用する第5項」と、同条第9項中「ならない旨」とあるのは「ならない旨及び18歳未満の者が第31条の12第1項第3号に掲げる電話番号に電話をかけてはならない旨」と読み替えるものとする。

2  店舗型電話異性紹介営業を営む者は、次に掲げる行為をしてはならない。

一  当該営業に関し客引きをすること。

二  当該営業に関し客引きをするため、道路その他公共の場所で、人の身辺に立ちふさがり、又はつきまとうこと。

三  営業所で18歳未満の者を客に接する業務に従事させること。

四  18歳未満の従業者を第2条第9項の規定によりその機会を提供する会話の当事者にすること。

五  18歳未満の者を営業所に客として立ち入らせること。

六  営業所で20歳未満の者に酒類又はたばこを提供すること。

七  18歳未満の者からの第2条第9項に規定する会話の申込みを取り次ぐこと。

3  店舗型電話異性紹介営業を営む者は、第2条第9項に規定する会話の申込みをした者が18歳以上であることを確認するための措置であつて国家公安委員会規則で定めるものを講じておかなければならない。

 

(指示)

第31条の14  公安委員会は、店舗型電話異性紹介営業を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、この法律又はこの法律に基づく命令若しくは条例の規定(前条第1項において準用する第28条第1項の規定又は前条第1項において準用する第28条第2項の規定に基づく条例の規定を除く。)に違反したときは、当該店舗型電話異性紹介営業を営む者に対し、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要な指示をすることができる。

 

(営業の停止等)

第31条の15  公安委員会は、店舗型電話異性紹介営業を営む者若しくはその代理人等が当該営業に関しこの法律に規定する罪(第49条第5号及び第6号の罪を除く。)若しくは第4条第1項第2号ロからヘまで、チ、リ、ル若しくはヲに掲げる罪に当たる違法な行為その他善良の風俗を害し若しくは少年の健全な育成に障害を及ぼす重大な不正行為で政令で定めるものをしたとき、又は店舗型電話異性紹介営業を営む者がこの法律に基づく処分に違反したときは、当該店舗型電話異性紹介営業を営む者に対し、当該施設を用いて営む店舗型電話異性紹介営業について、8月を超えない範囲内で期間を定めて当該店舗型電話異性紹介営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。

2  公安委員会は、前項の場合において、当該店舗型電話異性紹介営業を営む者が第31条の13第1項において準用する第28条第1項の規定又は第31条の13第1項において準用する第28条第2項の規定に基づく条例の規定により店舗型電話異性紹介営業を営んではならないこととされる区域又は地域において店舗型電話異性紹介営業を営む者であるときは、その者に対し、前項の規定による停止の命令に代えて、当該施設を用いて営む店舗型電話異性紹介営業の廃止を命ずることができる。

 

(標章のはり付け)

第31条の16  公安委員会は、前条第1項の規定により店舗型電話異性紹介営業の停止を命じたときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、当該命令に係る施設の出入口の見やすい場所に、内閣府令で定める様式の標章をはり付けるものとする。

2  前条第1項の規定による命令を受けた者は、次の各号に掲げる事由のいずれかがあるときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、前項の規定により標章をはり付けられた施設について、標章を取り除くべきことを申請することができる。この場合において、公安委員会は、標章を取り除かなければならない。

一  当該施設を当該店舗型電話異性紹介営業の用以外の用に供しようとするとき。

二  当該施設を取り壊そうとするとき。

三  当該施設を増築し、又は改築しようとする場合であつて、やむを得ないと認められる理由があるとき。

3  第1項の規定により標章をはり付けられた施設について、当該命令に係る店舗型電話異性紹介営業を営む者から当該施設を買い受けた者その他当該施設の使用について権原を有する第三者は、国家公安委員会規則で定めるところにより、標章を取り除くべきことを申請することができる。この場合において、公安委員会は、標章を取り除かなければならない。

4  何人も、第1項の規定によりはり付けられた標章を破壊し、又は汚損してはならず、また、当該施設に係る前条第1項の命令の期間を経過した後でなければ、これを取り除いてはならない。

 

第5款 無店舗型電話異性紹介営業の規制

 

(営業等の届出)

第31条の17  無店舗型電話異性紹介営業を営もうとする者は、事務所の所在地を管轄する公安委員会に、次の事項を記載した届出書を提出しなければならない。

一  氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名

二  当該営業につき広告又は宣伝をする場合に当該営業を示すものとして使用する呼称(当該呼称が2以上ある場合にあつては、それら全部の呼称)

三  事務所の所在地

四  第2条第10項に規定する電気通信設備を識別するための電話番号

五  第2条第10項に規定する電気通信設備の概要

2  第31条の2第2項から第5項まで(第4項ただし書を除く。)の規定は、前項の規定による届出書の提出について準用する。この場合において、同条第2項中「同項各号(第4号を除く。)」とあるのは「第31条の17第1項各号」と、同条第3項中「前2項」とあるのは「第31条の17第1項又は同条第2項において準用する前項」と、同条第4項中「第1項又は第2項」とあるのは「第31条の17第1項又は同条第2項において準用する第2項」と読み替えるものとする。

 

(街頭における広告及び宣伝の規制等)

第31条の18  第28条第5項及び第7項から第9項までの規定は、無店舗型電話異性紹介営業を営む者について準用する。この場合において、同条第5項中「前条に規定するもののほか、その」とあるのは「その」と、同項第1号ロ中「第2項」とあるのは「第31条の13第1項において準用する第2項」と、同条第7項中「第5項第1号」とあるのは「第31条の18第1項において準用する第5項第1号」と、「第27条第1項」とあるのは「第31条の17第1項」と、同条第8項中「前条及び第5項」とあるのは「第31条の18第1項において準用する第5項」と、同条第9項中「その営業所に立ち入つて」とあるのは「第31条の17第1項第4号に掲げる電話番号に電話をかけて」と読み替えるものとする。

2  無店舗型電話異性紹介営業を営む者は、次に掲げる行為をしてはならない。

一  18歳未満の従業者を第2条第10項の規定によりその機会を提供する会話の当事者にすること。

二  18歳未満の者からの第2条第10項に規定する会話の申込みを取り次ぎ、又は同項に規定する会話の申込みを18歳未満の者に取り次ぐこと。

3  無店舗型電話異性紹介営業を営む者は、第2条第10項に規定する会話の申込みをした者及び同項に規定する会話の申込みを受けようとする者が18歳以上であることを確認するための措置であつて国家公安委員会規則で定めるものを講じておかなければならない。

 

(指示等)

第31条の19  無店舗型電話異性紹介営業を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、この法律又はこの法律に基づく命令若しくは条例の規定に違反したときは、当該違反行為が行われた時における事務所の所在地を管轄する公安委員会は、当該無店舗型電話異性紹介営業を営む者に対し、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要な指示をすることができる。

2  無店舗型電話異性紹介営業を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、前条第1項において準用する第28条第5項第1号の規定に違反した場合において、当該違反行為が行われた時における事務所を知ることができず、かつ、当該違反行為がはり紙、はり札又は立看板を前条第1項において準用する同号イに掲げる区域において表示することであるときは、当該違反行為が行われた場所を管轄する公安委員会は、当該違反行為に係るはり紙、はり札又は立看板を警察職員に除却させることができる。

 

(営業の停止)

第31条の20  無店舗型電話異性紹介営業を営む者若しくはその代理人等が当該営業に関しこの法律に規定する罪若しくは第4条第1項第2号ロからヘまで、チ、リ、ル若しくはヲに掲げる罪に当たる違法な行為その他善良の風俗を害し若しくは少年の健全な育成に障害を及ぼす重大な不正行為で政令で定めるものをしたとき、又は無店舗型電話異性紹介営業を営む者がこの法律に基づく処分に違反したときは、当該行為又は当該違反行為が行われた時における事務所の所在地を管轄する公安委員会は、当該無店舗型電話異性紹介営業を営む者に対し、8月を超えない範囲内で期間を定めて、当該営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。

 

(処分移送通知書の送付等)

第31条の21  公安委員会は、無店舗型電話異性紹介営業を営む者に対し、第31条の19第1項の規定による指示又は前条の規定による命令をしようとする場合において、当該処分に係る無店舗型電話異性紹介営業を営む者が事務所を他の公安委員会の管轄区域内に変更していたときは、当該処分に係る事案に関する弁明の機会の付与又は聴聞を終了している場合を除き、速やかに現に事務所の所在地を管轄する公安委員会に国家公安委員会規則で定める処分移送通知書を送付しなければならない。

2  前項の規定により処分移送通知書が送付されたときは、当該処分移送通知書の送付を受けた公安委員会は、次の各号に掲げる場合の区分に従い、それぞれ当該各号に定める処分をすることができるものとし、当該処分移送通知書を送付した公安委員会は、第31条の19第1項及び前条の規定にかかわらず、当該事案について、これらの規定による処分をすることができないものとする。

一  当該無店舗型電話異性紹介営業を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、この法律又はこの法律に基づく命令若しくは条例の規定に違反した場合 善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要な指示をすること。

二  当該無店舗型電話異性紹介営業を営む者若しくはその代理人等が当該営業に関しこの法律に規定する罪若しくは第4条第1項第2号ロからヘまで、チ、リ、ル若しくはヲに掲げる罪に当たる違法な行為若しくは前条の政令で定める重大な不正行為をした場合又は当該無店舗型電話異性紹介営業を営む者がこの法律に基づく処分に違反した場合 8月を超えない範囲内で期間を定めて、当該営業の全部又は一部の停止を命ずること。

3  第1項の規定は、公安委員会が前項の規定により処分をしようとする場合について準用する。

 

第2節 特定遊興飲食店営業等の規制等

第2款 特定遊興飲食店営業の規制等

 

(営業の許可)

第31条の22  特定遊興飲食店営業を営もうとする者は、営業所ごとに、当該営業所の所在地を管轄する公安委員会の許可を受けなければならない。

 

(準用)

第31条の23  第3条第2項、第4条(第4項を除く。)、第5条(第1項第3号を除く。)、第8条、第10条及び第11条の規定は前条の許可について、第6条から第7条の3まで、第9条、第10条の2、第12条、第13条(第1項を除く。)、第14条、第15条、第18条、第18条の2、第21条、第22条第1項(第3号を除く。)及び第24条の規定は特定遊興飲食店営業について、それぞれ準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。(本来はここに表が入りますが、富岡行政法務事務所のホームページでは「省略」とさせていただきます)

 

(指示)

第31条の24  公安委員会は、特定遊興飲食店営業者又はその代理人等が、当該営業に関し、法令又はこの法律に基づく条例の規定に違反した場合において、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害し、又は少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがあると認めるときは、当該特定遊興飲食店営業者に対し、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要な指示をすることができる。

 

(営業の停止等)

第31条の25  公安委員会は、特定遊興飲食店営業者若しくはその代理人等が当該営業に関し法令若しくはこの法律に基づく条例の規定に違反した場合において著しく善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害し若しくは少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがあると認めるとき、又は特定遊興飲食店営業者がこの法律に基づく処分若しくは第31条の23において準用する第3条第2項の規定に基づき付された条件に違反したときは、当該特定遊興飲食店営業者に対し、当該特定遊興飲食店営業の許可を取り消し、又は6月を超えない範囲内で期間を定めて当該特定遊興飲食店営業の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。

2  公安委員会は、前項の規定により特定遊興飲食店営業の許可を取り消し、又は特定遊興飲食店営業の停止を命ずるときは、当該特定遊興飲食店営業を営む者に対し、当該施設を用いて営む飲食店営業について、6月(同項の規定により特定遊興飲食店営業の停止を命ずるときは、その停止の期間)を超えない範囲内で期間を定めて営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。

 

第2款 深夜における飲食店営業の規制等

 

(深夜における飲食店営業の規制等)

第32条  深夜において飲食店営業を営む者は、営業所の構造及び設備を、国家公安委員会規則で定める技術上の基準に適合するように維持しなければならない。

2  第14条及び第15条の規定は、深夜において飲食店営業を営む者について準用する。この場合において、これらの規定中「その営業」とあるのは、「その深夜における営業」と読み替えるものとする。

3  第22条第1項(第3号を除く。)の規定は、飲食店営業を営む者について準用する。この場合において、同項第1号及び第2号中「当該営業」とあるのは「当該営業(深夜における営業に限る。)」と、同項第4号中「業務」とあるのは「業務(少年の健全な育成に及ぼす影響が少ないものとして国家公安委員会規則で定める営業に係るものを除く。)」と、同項第5号中「18歳未満」とあるのは「午後10時から翌日の午前6時までの時間において18歳未満」と、「を営業所」とあるのは「を営業所(少年の健全な育成に及ぼす影響が少ないものとして国家公安委員会規則で定める営業に係るものを除く。)」と、「第2条第1項第5号の営業に係る営業所にあつては、午後10時から翌日の午前6時までの時間において客として立ち入らせること」とあるのは「保護者が同伴する18歳未満の者を客として立ち入らせる場合を除く」と読み替えるものとする。

 

(深夜における酒類提供飲食店営業の届出等)

第33条  酒類提供飲食店営業を深夜において営もうとする者は、営業所ごとに、当該営業所の所在地を管轄する公安委員会に、次の事項を記載した届出書を提出しなければならない。

一  氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名

二  営業所の名称及び所在地

三  営業所の構造及び設備の概要

2  前項の届出書を提出した者は、当該営業を廃止したとき、又は同項各号(同項第2号に掲げる事項にあつては、営業所の名称に限る。)に掲げる事項に変更(内閣府令で定める軽微な変更を除く。)があつたときは、公安委員会に、廃止又は変更に係る事項その他の内閣府令で定める事項を記載した届出書を提出しなければならない。

3  前2項の届出書には、営業の方法を記載した書類その他の内閣府令で定める書類を添付しなければならない。

4  都道府県は、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要があるときは、政令で定める基準に従い条例で定めるところにより、地域を定めて、深夜において酒類提供飲食店営業を営むことを禁止することができる。

5  前項の規定に基づく条例の規定は、その規定の施行又は適用の際現に第1項の届出書を提出して深夜において酒類提供飲食店営業を営んでいる者の当該営業については、適用しない。

6  第18条の2の規定は、酒類提供飲食店営業(午前6時から午後10時までの時間においてのみ営むものを除く。)を営む者について準用する。

 

(指示等)

第34条  公安委員会は、飲食店営業を営む者(以下この条において「飲食店営業者」という。)又はその代理人等が、当該営業に関し、法令又はこの法律に基づく条例の規定に違反した場合において、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害し、又は少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがあると認めるときは、当該飲食店営業者に対し、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要な指示をすることができる。

2  公安委員会は、飲食店営業者若しくはその代理人等が当該営業に関し法令若しくはこの法律に基づく条例の規定に違反した場合において著しく善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害し若しくは少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがあると認めるとき、又は飲食店営業者がこの法律に基づく処分に違反したときは、当該飲食店営業者に対し、当該施設を用いて営む飲食店営業について、6月を超えない範囲内で期間を定めて営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。

 

第3節 興行場営業の規制

 

(興行場営業の規制)

第35条  公安委員会は、興行場営業(第2条第6項第3号の営業を除く。第38条第2項において同じ。)を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、刑法第174条 若しくは第175条 の罪又は児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律第7条第2項 から第8項 までの罪を犯した場合においては、当該営業を営む者に対し、当該施設を用いて営む興行場営業について、6月を超えない範囲内で期間を定めて営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。

 

第4節 特定性風俗物品販売等営業の規制

 

(特定性風俗物品販売等営業の規制)

第35条の2  公安委員会は、店舗を設けて物品を販売し、若しくは貸し付ける営業(その販売し、又は貸し付ける物品が第2条第6項第5号の政令で定める物品を含むものに限るものとし、同号の営業に該当するものを除く。以下「特定性風俗物品販売等営業」という。)を営む者又はその代理人等が、当該特定性風俗物品販売等営業に関し、刑法第175条 の罪又は児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律第7条第2項 から第8項 までの罪を犯した場合においては、当該特定性風俗物品販売等営業を営む者に対し、当該施設を用いて営む特定性風俗物品販売等営業(第2条第6項第5号の政令で定める物品を販売し、又は貸し付ける部分に限る。)について、6月を超えない範囲内で期間を定めて営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。

 

第5節 接客業務受託営業の規制

 

(受託接客従業者に対する拘束的行為の規制等)

第35条の3  接客業務受託営業を営む者は、その営業に関し、次に掲げる行為をしてはならない。

一  当該接客業務受託営業を営む者の使用人その他の従業者で第2条第13項に規定する業務の一部に従事するもの(以下この節において「受託接客従業者」という。)に対し、受託接客従業者でなくなつた場合には直ちに残存する債務を完済することを条件として、その支払能力に照らし不相当に高額の債務を負担させること。

二  その支払能力に照らし不相当に高額の債務を負担させた受託接客従業者の旅券等を保管し、又は第三者に保管させること。

 

(指示等)

第35条の4  接客業務受託営業を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、前条の規定に違反する行為をした場合において、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害し、又は少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがあると認めるときは、当該違反行為が行われた時における事務所の所在地を管轄する公安委員会は、当該接客業務受託営業を営む者に対し、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要な指示をすることができる。

2  接客業務受託営業を営む者若しくはその代理人等が当該営業に関し刑法第223条 の罪に当たる違法な行為その他の受託接客従業者に善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害し若しくは少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を行わせる手段となるおそれがある重大な不正行為で政令で定めるものをしたとき、又は接客業務受託営業を営む者が前項の規定による指示に違反したときは、当該行為又は当該違反行為が行われた時における事務所の所在地を管轄する公安委員会は、当該接客業務受託営業を営む者に対し、6月を超えない範囲内で期間を定めて、当該営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。

3  公安委員会は、接客業務受託営業を営む者に対し、第1項の規定による指示又は前項の規定による命令をしようとする場合において、当該処分に係る接客業務受託営業を営む者が事務所を他の公安委員会の管轄区域内に変更していたときは、当該処分に係る事案に関する弁明の機会の付与又は聴聞を終了している場合を除き、速やかに現に事務所の所在地を管轄する公安委員会に国家公安委員会規則で定める処分移送通知書を送付しなければならない。

4  前項の規定により処分移送通知書が送付されたときは、当該処分移送通知書の送付を受けた公安委員会は、次の各号に掲げる場合の区分に従い、それぞれ当該各号に定める処分をすることができるものとし、当該処分移送通知書を送付した公安委員会は、第1項及び第2項の規定にかかわらず、当該事案について、これらの規定による処分をすることができないものとする。

一  当該接客業務受託営業を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、前条の規定に違反する行為をした場合(善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害し、又は少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがあると認める場合に限る。) 善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害する行為又は少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要な指示をすること。

二  当該接客業務受託営業を営む者若しくはその代理人等が当該営業に関し第2項の政令で定める重大な不正行為をした場合又は接客業務受託営業を営む者が第1項の規定による指示に違反した場合 6月を超えない範囲内で期間を定めて、当該営業の全部又は一部の停止を命ずること。

5  第3項の規定は、公安委員会が前項の規定により処分をしようとする場合について準用する。

第5章:監督

【富岡行政法務事務所のコメント】 

 風営法の第5章は、「監督」という章で、実際に店舗を運営していく際、とても重要となる「従業者名簿」に関することなどが定められています。

 さらっと読んでしまいがちですが、従業者名簿に関することは、内閣府令などを読み込んでいくとなかなか深いものがあります。実務上、非常に重要なところであるにもかかわらず、間違って理解している方がとても多いです。

 また、公安委員会があなたに報告や資料を出すよう求めることができることや、警察職員があなたの営業所・待機所に立ち入ることができること、などについても定められています。

(従業者名簿)

第36条  風俗営業者、店舗型性風俗特殊営業を営む者、無店舗型性風俗特殊営業を営む者、店舗型電話異性紹介営業を営む者、無店舗型電話異性紹介営業を営む者、特定遊興飲食店営業者、第33条第6項に規定する酒類提供飲食店営業を営む者及び深夜において飲食店営業(酒類提供飲食店営業を除く。)を営む者は、国家公安委員会規則で定めるところにより、営業所ごと(無店舗型性風俗特殊営業を営む者及び無店舗型電話異性紹介営業を営む者にあつては、事務所)に、従業者名簿を備え、これに当該営業に係る業務に従事する者の住所及び氏名その他内閣府令で定める事項を記載しなければならない。

 

(接客従業者の生年月日等の確認)

第36条の2  接待飲食等営業を営む風俗営業者、店舗型性風俗特殊営業を営む者、無店舗型性風俗特殊営業を営む者、特定遊興飲食店営業者及び第33条第6項に規定する酒類提供飲食店営業を営む者は、当該営業に関し客に接する業務に従事させようとする者について次に掲げる事項を、当該事項を証する書類として内閣府令で定める書類により、確認しなければならない。

一  生年月日

二  国籍

三  日本国籍を有しない者にあつては、次のイ又はロのいずれかに掲げる事項

イ 出入国管理及び難民認定法第2条の2第1項 に規定する在留資格及び同条第3項 に規定する在留期間並びに同法第19条第2項 の許可の有無及び当該許可があるときはその内容

ロ 日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法 (平成3年法律第71号)に定める特別永住者として永住することができる資格

2  接待飲食等営業を営む風俗営業者、店舗型性風俗特殊営業を営む者、無店舗型性風俗特殊営業を営む者、特定遊興飲食店営業者及び第33条第6項に規定する酒類提供飲食店営業を営む者は、前項の確認をしたときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、当該確認に係る記録を作成し、これを保存しなければならない。

 

(報告及び立入り)

第37条  公安委員会は、この法律の施行に必要な限度において、風俗営業者、性風俗関連特殊営業を営む者、特定遊興飲食店営業者、第33条第6項に規定する酒類提供飲食店営業を営む者、深夜において飲食店営業(酒類提供飲食店営業を除く。)を営む者又は接客業務受託営業を営む者に対し、その業務に関し報告又は資料の提出を求めることができる。

2  警察職員は、この法律の施行に必要な限度において、次に掲げる場所に立ち入ることができる。ただし、第1号、第2号又は第4号から第7号までに掲げる営業所に設けられている個室その他これに類する施設で客が在室するものについては、この限りでない。

一  風俗営業の営業所

二  店舗型性風俗特殊営業の営業所

三  第2条第7項第1号の営業の事務所、受付所又は待機所

四  店舗型電話異性紹介営業の営業所

五  特定遊興飲食店営業の営業所

六  第33条第6項に規定する酒類提供飲食店営業の営業所

七  前各号に掲げるもののほか、設備を設けて客に飲食をさせる営業の営業所(深夜において営業しているものに限る。)

3  前項の規定により警察職員が立ち入るときは、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

4  第2項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

第6章:雑則

【富岡行政法務事務所のコメント】

 風営法の第6章は、「雑則」で、

  • 「少年指導委員」
  • 「風俗環境保全協議会」
  • 「風俗環境浄化協会」

などといった、風俗環境を守る人・組織について、概要が定められています。

 

 また、「聴聞」といって、あなたに不都合な処分がなされるときは、きちんとした手続に則って行いますよ、ということなども定められています。

(少年指導委員)

第38条  公安委員会は、次に掲げる要件を満たしている者のうちから、少年指導委員を委嘱することができる。

一  人格及び行動について、社会的信望を有すること。

二  職務の遂行に必要な熱意及び時間的余裕を有すること。

三  生活が安定していること。

四  健康で活動力を有すること。

2  少年指導委員は、風俗営業及び性風俗関連特殊営業等(性風俗関連特殊営業、特定遊興飲食店営業、飲食店営業、興行場営業、特定性風俗物品販売等営業及び接客業務受託営業をいう。第2号において同じ。)に関し、次に掲げる職務を行う。

一  飲酒若しくは喫煙をしている少年、風俗営業、店舗型性風俗特殊営業、店舗型電話異性紹介営業若しくは特定遊興飲食店営業の営業所若しくは第2条第7項第1号の営業の受付所に客として出入りし、又はこれらの営業所若しくは受付所の付近をはいかいしている18歳未満の者その他少年の健全な育成の観点から障害があると認められる行為を行つている少年の補導を行うこと。

二  風俗営業若しくは性風俗関連特殊営業等を営む者又はその代理人等に対し、少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するために必要な助言を行うこと。

三  少年の健全な育成に障害を及ぼす行為により被害を受けた少年に対し、助言及び指導その他の援助を行うこと。

四  少年の健全な育成に資するための地方公共団体の施策及び民間団体の活動への協力を行うこと。

五  前各号に掲げるもののほか、少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止し、又は少年の健全な育成に資するための活動で国家公安委員会規則で定めるものを行うこと。

3  少年指導委員又は少年指導委員であつた者は、職務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。

4  少年指導委員は、名誉職とする。

5  公安委員会は、少年指導委員に対し、その職務の遂行に必要な研修を行うものとする。

6  公安委員会は、少年指導委員が次の各号のいずれかに該当するときは、これを解嘱することができる。

一  第1項各号のいずれかの要件を欠くに至つたとき。

二  職務上の義務に違反し、又はその職務を怠つたとき。

三  少年指導委員たるにふさわしくない非行のあつたとき。

 

第38条の2  公安委員会は、少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要があると認めるときは、この法律の施行に必要な限度において、少年指導委員に、第37条第2項各号に掲げる場所に立ち入らせることができる。ただし、同項第1号、第2号又は第4号から第7号までに掲げる営業所に設けられている個室その他これに類する施設で客が在室するものについては、この限りでない。

2  公安委員会は、前項の規定による立入りをさせるときは、少年指導委員に対し、当該立入りの場所その他必要な事項を示してこれを実施すべきことを指示するものとする。

3  少年指導委員は、前項の指示に従つて第1項の規定による立入りをしたときは、その結果を公安委員会に報告しなければならない。

4  第1項の規定による立入りをする少年指導委員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

5  第1項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

 

第38条の3  前2条に定めるもののほか、少年指導委員に関し必要な事項は、国家公安委員会規則で定める。

 

(風俗環境保全協議会)

第38条の4  公安委員会は、国家公安委員会規則で定めるところにより、風俗営業、特定遊興飲食店営業又は第33条第6項に規定する酒類提供飲食店営業の営業所が集中している地域その他の特に良好な風俗環境の保全を図る必要があるものとして都道府県の条例で定める地域ごとに、当該地域を管轄する警察署長、当該地域の風俗営業若しくは特定遊興飲食店営業の営業所の管理者又は当該酒類提供飲食店営業を営む者、少年指導委員、地域住民その他の関係者により構成される風俗環境保全協議会(以下この条において「協議会」という。)を置くように努めるものとする。

2  協議会は、風俗営業、特定遊興飲食店営業又は第33条第6項に規定する酒類提供飲食店営業に関し、地域における良好な風俗環境の保全に障害を及ぼすおそれのある事項についての情報を共有し、関係者の連携の緊密化を図るとともに、地域における良好な風俗環境の保全に対するこれらの営業による悪影響を排除するために必要な対策について協議を行うものとする。

3  協議会の事務に従事する者又は当該者であつた者は、当該事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。

4  前3項に定めるもののほか、協議会の組織及び運営に関し必要な事項は、協議会が定める。

 

(都道府県風俗環境浄化協会)

第39条  公安委員会は、善良の風俗の保持及び風俗環境の浄化並びに少年の健全な育成を図ることを目的とする一般社団法人又は一般財団法人であつて、次項に規定する事業を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申出により、都道府県に一を限つて、都道府県風俗環境浄化協会(以下「都道府県協会」という。)として指定することができる。

2  都道府県協会は、当該都道府県の区域内において、次に掲げる事業を行うものとする。

一  風俗環境に関する苦情を処理すること。

二  この法律に違反する行為を防止するための啓発活動を行うこと。

三  少年指導委員の活動を助けること。

四  善良の風俗の保持及び風俗環境の浄化並びに少年の健全な育成に資するための民間の自主的な組織活動を助けること。

五  公安委員会の委託を受けて第24条第6項(第31条の23において準用する場合を含む。)の講習を行うこと。

六  公安委員会の委託を受けて第3条第1項又は第31条の22の許可の申請に係る営業所に関し、第4条第2項第1号若しくは第2号又は同条第3項第2号から第4号まで(これらの規定を第31条の23において準用する場合を含む。)に該当する事由の有無について調査すること。

七  公安委員会の委託を受けて第9条第1項(第31条の23において準用する場合を含む。)の承認又は第10条の2第1項(第31条の23において準用する場合を含む。)の認定の申請に係る営業所の構造及び設備が第4条第2項第1号(第31条の23において準用する場合を含む。)の技術上の基準に適合しているか否かについて調査すること。

八  前各号の事業に附帯する事業

3  公安委員会は、都道府県協会の財産の状況又はその事業の運営に関し改善が必要であると認めるときは、都道府県協会に対し、その改善に必要な措置を採るべきことを命ずることができる。

4  公安委員会は、都道府県協会が前項の規定による命令に違反したときは、第1項の指定を取り消すことができる。

5  都道府県協会の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、第2項第6号又は第7号の規定による調査の業務(次項において「調査業務」という。)に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。

6  調査業務に従事する都道府県協会の役員又は職員は、刑法 その他の罰則の適用に関しては、法令により公務に従事する職員とみなす。

7  都道府県協会の指定の手続その他都道府県協会に関し必要な事項は、国家公安委員会規則で定める。

 

(全国風俗環境浄化協会)

第40条  国家公安委員会は、都道府県協会の健全な発達を図るとともに、善良の風俗の保持及び風俗環境の浄化並びに少年の健全な育成を図ることを目的とする一般社団法人又は一般財団法人であつて、次項に規定する事業を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申出により、全国に一を限つて、全国風俗環境浄化協会(以下「全国協会」という。)として指定することができる。

2  全国協会は、次に掲げる事業を行うものとする。

一  風俗環境に関する苦情の処理に係る業務を担当する者その他都道府県協会の業務を行う者に対する研修を行うこと。

二  この法律に違反する行為を防止するための二以上の都道府県の区域における啓発活動を行うこと。

三  少年の健全な育成に及ぼす風俗環境の影響に関する調査研究を行うこと。

四  都道府県協会の事業について、連絡調整を図ること。

五  前各号の事業に附帯する事業

3  前条第3項、第4項及び第7項の規定は、全国協会について準用する。この場合において、同条第3項中「公安委員会」とあるのは「国家公安委員会」と、同条第4項中「公安委員会」とあるのは「国家公安委員会」と、「第1項」とあるのは「次条第1項」と読み替えるものとする。

 

(聴聞の特例)

第41条  公安委員会は、第26条、第30条第1項若しくは第3項、第31条の5第1項、第31条の6第2項第2号、第31条の15第1項、第31条の20、第31条の21第2項第2号、第31条の25、第34条第2項、第35条、第35条の2若しくは第35条の4第2項若しくは第4項第2号の規定により営業の停止を命じ、又は第30条第2項、第31条の5第2項、第31条の6第2項第3号若しくは第31条の15第2項の規定により営業の廃止を命じようとするときは、行政手続法 (平成5年法律第88号)第13条第1項 の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。

2  第8条(第31条の23において準用する場合を含む。第4項及び次条において同じ。)、第10条の2第6項(第31条の23において準用する場合を含む。第4項において同じ。)、第26条、第30条、第31条の5第1項若しくは第2項、第31条の6第2項第2号若しくは第3号、第31条の15、第31条の20、第31条の21第2項第2号、第31条の25、第34条第2項、第35条、第35条の2、第35条の4第2項若しくは第4項第2号又は第39条第4項(前条第3項において準用する場合を含む。)の規定による処分に係る聴聞を行うに当たつては、その期日の1週間前までに、行政手続法第15条第1項 の規定による通知をし、かつ、聴聞の期日及び場所を公示しなければならない。

3  前項の通知を行政手続法第15条第3項に規定する方法によつて行う場合においては、同条第1項 の規定により聴聞の期日までにおくべき相当な期間は、2週間を下回つてはならない。

4  第8条、第10条の2第6項、第26条、第30条、第31条の5第1項若しくは第2項、第31条の6第2項第2号若しくは第3号、第31条の15、第31条の20、第31条の21第2項第2号、第31条の25、第34条第2項、第35条、第35条の2、第35条の4第2項若しくは第4項第2号又は第39条第4項(前条第3項において準用する場合を含む。)の規定による処分に係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。

 

(行政手続法 の適用除外)

第41条の2  公安委員会がそのあらかじめ指定する医師の診断に基づき第4条第1項第4号(第31条の23において準用する場合を含む。)に該当すると認めた者について行う第8条の規定による処分については、行政手続法第3章 (第12条及び第14条を除く。)の規定は、適用しない。

 

(国家公安委員会への報告等)

第41条の3  公安委員会は、次の各号に掲げる場合のいずれかに該当するときは、国家公安委員会規則で定める事項を国家公安委員会に報告しなければならない。この場合において、国家公安委員会は、当該報告に係る事項を各公安委員会に通報するものとする。

一  第3条第1項若しくは第31条の22の許可若しくは第7条第1項、第7条の2第1項若しくは第7条の3第1項(これらの規定を第31条の23において準用する場合を含む。)の承認をし、又は第31条の2第1項、同条第2項(第31条の7第2項及び第31条の17第2項において準用する場合を含む。)、第31条の7第1項若しくは第31条の17第1項の届出書を受理した場合

二  第25条、第26条第1項、第31条の4第1項、第31条の5第1項若しくは第2項、第31条の6第2項、第31条の9第1項、第31条の10、第31条の11第2項、第31条の19第1項、第31条の20、第31条の21第2項、第31条の24、第31条の25第1項又は第35条の4第1項、第2項若しくは第4項の規定による処分をした場合

2  前項に規定するもののほか、公安委員会は、風俗営業者、無店舗型性風俗特殊営業、映像送信型性風俗特殊営業若しくは無店舗型電話異性紹介営業を営む者、特定遊興飲食店営業者若しくは接客業務受託営業を営む者若しくはこれらの代理人等が同項第2号に規定する処分の事由となる行為若しくは違反行為をし、又は風俗営業者、無店舗型性風俗特殊営業、映像送信型性風俗特殊営業若しくは無店舗型電話異性紹介営業を営む者、特定遊興飲食店営業者若しくは接客業務受託営業を営む者が同号に規定する処分に違反したと認める場合には、風俗営業若しくは特定遊興飲食店営業の営業所の所在地又は当該行為若しくは当該違反行為が行われた時における無店舗型性風俗特殊営業、映像送信型性風俗特殊営業、無店舗型電話異性紹介営業若しくは接客業務受託営業の事務所の所在地を管轄する公安委員会に対し、国家公安委員会規則で定める事項を通報しなければならない。

 

(飲食店営業等の停止の通知)

第42条  公安委員会は、第26条第2項、第31条の25第2項若しくは第34条第2項の規定により飲食店営業に係る営業の全部若しくは一部の停止を命じたとき、第30条第3項の規定により浴場業営業、興行場営業若しくは旅館業に係る営業の全部若しくは一部の停止を命じたとき、又は第35条の規定により興行場営業に係る営業の全部若しくは一部の停止を命じたときは、速やかに、当該営業の所轄庁に処分の内容及び理由を通知しなければならない。

 

(手数料)

第43条  都道府県は、第3条第1項の許可又は第20条第10項において準用する第9条第1項の承認に係る手数料の徴収については、政令で定める者から、実費を勘案して政令で定める額(第4条第4項に規定する営業に係る営業所に設置する遊技機に第20条第2項の認定を受けた遊技機以外の遊技機(同条第4項の検定を受けた型式に属するものを除く。)がある場合にあつては、実費の範囲内において同条第8項の政令で定める認定の事務に係る手数料の額を勘案して政令で定める額)を徴収することを標準として条例を定めなければならない。

 

(風俗営業者の団体等)

第44条  風俗営業者が風俗営業の業務の適正化と風俗営業の健全化を図ることを目的として組織する団体及び特定遊興飲食店営業者が特定遊興飲食店営業の業務の適正化と特定遊興飲食店営業の健全化を図ることを目的として組織する団体は、その成立の日から30日以内に、内閣府令で定めるところにより、国家公安委員会又は公安委員会に、名称、事務所の所在地その他の内閣府令で定める事項を届け出なければならない。

2  国家公安委員会又は公安委員会は、前項の規定による届出をした団体の自主的な活動の促進を図るため、必要な助言、指導その他の措置を講ずるように努めなければならない。

 

(警察庁長官への権限の委任)

第45条  この法律又はこの法律に基づく命令の規定により国家公安委員会の権限に属する事務は、政令で定めるところにより、警察庁長官に委任することができる。

 

(方面公安委員会への権限の委任)

第46条  この法律又はこの法律に基づく政令の規定により道公安委員会の権限に属する事務は、政令で定めるところにより、方面公安委員会に委任することができる。

 

(経過措置)

第47条  この法律の規定に基づき命令又は条例を制定し、又は改廃する場合においては、それぞれ命令又は条例で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要とされる範囲において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

 

(国家公安委員会規則への委任)

第48条  この法律に定めるもののほか、この法律の実施のための手続その他この法律の施行に関し必要な事項は、国家公安委員会規則で定める。

第7章:罰則

【富岡行政法務事務所のコメント】 

 風営法の第7章は、「罰則」です。「これをやるとこの罰則」ということが定められています。最後の章ですが、皆様にとっては切実で大切な章となります。

 この点に関しては、これはNG!風営法違反」にスッキリとまとめられています。あわせてご参照下さい。

第49条  次の各号のいずれかに該当する者は、2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

一  第3条第1項の規定に違反して同項の許可を受けないで風俗営業を営んだ者

二  偽りその他不正の手段により第3条第1項若しくは第31条の22の許可又は第7条第1項、第7条の2第1項若しくは第7条の3第1項(これらの規定を第31条の23において準用する場合を含む。)の承認を受けた者

三  第11条(第31条の23において準用する場合を含む。)の規定に違反した者

四  第26条、第30条、第31条の5第1項若しくは第2項、第31条の6第2項第2号若しくは第3号、第31条の15、第31条の20、第31条の21第2項第2号、第31条の25、第34条第2項、第35条、第35条の2又は第35条の4第2項若しくは第4項第2号の規定による公安委員会の処分に違反した者

五  第28条第1項(第31条の3第2項の規定により適用する場合及び第31条の13第1項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者

六  第28条第2項(第31条の3第2項の規定により適用する場合及び第31条の13第1項において準用する場合を含む。)の規定に基づく都道府県の条例の規定に違反した者

七  第31条の22の規定に違反して同条の許可を受けないで特定遊興飲食店営業を営んだ者

 

第50条  次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

一  第9条第1項(第20条第10項及び第31条の23において準用する場合を含む。以下この号及び次号において同じ。)の規定に違反して第9条第1項の承認を受けないで営業所の構造又は設備(第4条第4項に規定する遊技機を含む。)の変更をした者

二  偽りその他不正の手段により第9条第1項の承認を受けた者

三  偽りその他不正の手段により第10条の2第1項(第3条の23において準用する場合を含む。)の認定を受けた者

四  第22条第1項第3号の規定又は同項第4号から第6号まで(これらの規定を第31条の23及び第32条第3項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者

五  第28条第12項第3号の規定又は同項第4号若しくは第5号(これらの規定を第31条の3第2項の規定により適用する場合を含む。)の規定に違反した者

六  第31条の3第3項第1号の規定に違反した者

七  第31条の10又は第31条の11第2項第2号の規定による公安委員会の命令に従わなかつた者

八  第31条の13第2項第3号から第6号までの規定に違反した者

九  第31条の18第2項第1号の規定に違反した者

十  第33条第4項の規定に基づく都道府県の条例の規定に違反した者

2  第22条第1項第3号若しくは第4号(第31条の23及び第32条第3項において準用する場合を含む。)、第28条第12項第3号、第31条の3第3項第1号、第31条の13第2項第3号若しくは第4号又は第31条の18第2項第1号に掲げる行為をした者は、当該18歳未満の者の年齢を知らないことを理由として、前項の規定による処罰を免れることができない。ただし、過失のないときは、この限りでない。

 

第51条  第20条第6項、第38条第3項、第38条の4第3項又は第39条第5項の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。

 

第52条  次の各号のいずれかに該当する者は、6月以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

一  第22条第1項第1号若しくは第2号(これらの規定を第31条の23及び第32条第3項において準用する場合を含む。)、第28条第12項第1号若しくは第2号(これらの規定を第31条の3第2項の規定により適用する場合を含む。)又は第31条の13第2項第1号若しくは第2号の規定に違反した者

二  第23条第1項第1号又は第2号の規定に違反した者

三  第23条第2項の規定に違反した者

四  第27条第1項、第31条の2第1項、第31条の7第1項、第31条の12第1項又は第31条の17第1項の届出書を提出しないで性風俗関連特殊営業を営んだ者

五  前号に規定する届出書又はこれらの届出書に係る第27条第3項(第31条の12第2項において準用する場合を含む。)若しくは第31条の2第3項(第31条の7第2項及び第31条の17第2項において準用する場合を含む。)の添付書類であつて虚偽の記載のあるものを提出した者

 

第53条  次の各号のいずれかに該当する者は、100万円以下の罰金に処する。

一  第27条の2又は第31条の2の2の規定に違反した者

二  第28条第5項(第31条の3第1項、第31条の8第1項、第31条の13第1項及び第31条の18第1項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者

三  第36条の規定に違反して、従業者名簿を備えず、又はこれに必要な記載をせず、若しくは虚偽の記載をした者

四  第36条の2第1項の規定に違反した者

五  第36条の2第2項の規定に違反して、記録を作成せず、若しくは虚偽の記録を作成し、又は記録を保存しなかつた者

六  第37条第1項の規定に違反して、報告をせず、若しくは資料を提出せず、又は同項の報告若しくは資料の提出について虚偽の報告をし、若しくは虚偽の資料を提出した者

七  第37条第2項又は第38条の2第1項の規定による立入りを拒み、妨げ、又は忌避した者

 

第54条  次の各号のいずれかに該当する者は、50万円以下の罰金に処する。

一  第5条第1項(第31条の23において準用する場合を含む。)の許可申請書又は添付書類であつて虚偽の記載のあるものを提出した者

二  第9条第5項後段(第31条の23において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)の規定に違反して、届出書を提出せず、又は同項後段の届出書若しくは添付書類であつて虚偽の記載のあるものを提出した者

三  第10条の2第2項(第31条の23において準用する場合を含む。)の認定申請書又は添付書類であつて虚偽の記載のあるものを提出した者

四  第23条第1項第3号又は第4号(これらの規定を同条第3項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者

五  第24条第1項(第31条の23において準用する場合を含む。)の規定に違反した者

六  第27条第2項(第31条の12第2項において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)、第31条の2第2項(第31条の7第2項及び第31条の17第2項において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)又は第33条第1項の規定に違反して、届出書を提出せず、又は第27条第2項、第31条の2第2項若しくは第33条第1項の届出書若しくはこれらの届出書に係る第27条第3項(第31条の12第2項において準用する場合を含む。)、第31条の2第3項(第31条の7第2項及び第31条の17第2項において準用する場合を含む。)若しくは第33条第3項の添付書類であつて虚偽の記載のあるものを提出した者

 

第55条  次の各号のいずれかに該当する者は、30万円以下の罰金に処する。

一  第6条(第31条の23において準用する場合を含む。)の規定に違反した者

二  第7条第5項(第7条の2第3項及び第7条の3第3項(これらの規定を第31条の23において準用する場合を含む。)並びに第31条の23において準用する場合を含む。)の規定に違反した者

三  第9条第3項(第20条第10項及び第31条の23において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)又は第33条第2項の規定に違反して、届出書を提出せず、又は第9条第3項若しくは第33条第2項の届出書若しくはこれらの届出書に係る第9条第3項若しくは第33条第3項の添付書類であつて虚偽の記載のあるものを提出した者

四  第10条第1項(第31条の23において準用する場合を含む。)の規定に違反した者

五  第10条の2第7項(第31条の23において準用する場合を含む。)の規定に違反した者

六  第31条第4項(第31条の5第3項及び第31条の6第3項において準用する場合を含む。)又は第31条の16第4項の規定に違反した者

 

第56条  法人の代表者、法人又は人の代理人、使用人その他の従業者が、法人又は人の営業に関し、第49条、第50条第1項又は第52条から前条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、各本条の罰金刑を科する。

 

第57条  次の各号のいずれかに該当する者は、10万円以下の過料に処する。

一  第7条第6項(第31条の23において準用する場合を含む。)の規定に違反した者

二  第10条第3項(第31条の23において準用する場合を含む。)の規定に違反した者

三  第10条の2第9項(第31条の23において準用する場合を含む。)の規定に違反した者

 いかがでしょうか?以上が風営法の条文となります。興味を持たれた方は是非、施行令、内閣府令、施行規則、解釈運用基準、条例へと読み進んでいってください。ただし、中身が細かくなるにしたがい、段々と読みにくくなってきます。ここで取り上げた風営法の本体は、一番読みやすいと思います。

 とは言っても、もういいや…という方もいらっしゃるかと思います。その場合は、風営法に関する事は当事務所に「丸投げ」してしまう、というのも一つの手かと思います。


 ※「風営法」と「風適法」は、表現の仕方が微妙に異なり、この点については、こだわると奥が深いです。しかしここでは「ざっくりと理解する」ことが目的ですので、詳細な説明は省略とし、一般的によく使われている「風営法」という表現を使用しています。

 また、その他の箇所についても、同様の趣旨から、ざっくりとした表現や内容となっております。予めご了承下さい。

執筆者情報:この記事って誰が書いてるの?

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【この記事の執筆者】富岡行政法務事務所・代表行政書士:富岡勉

【執筆者】富岡 勉(とみおか つとむ)

1974年東京生まれ。

■慶應義塾大学を卒業した後、大学院で行政法(行政裁量)を研究。2001年行政書士試験合格。 

■現在、東京都行政書士会所属行政書士、富岡行政法務事務所所長。専門は風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律と、同法をめぐる裁量問題。理論と実務の両方に詳しい。

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